橋の下の対話 ―― ダイサギがうなづいた瞬間
「そうです。全く芥川殿の言う通りです」――そう語りかけるかのようにダイサギはうなづいた。彼が佇んでいたのは、阪急電車で嵐山に入る人々が必ず通る橋の下。春節を迎えた中国の人々が家族連れで往来する華やかな空気の中、私はその橋のたもとで、静かにダイサギと対話していた。喧騒と静寂が交差する、京都ならではの瞬間である。
そうです。
2016-01-25。
全く。
芥川殿の。
言う通りです。
そう。
ダイサギは。
うなづいたのである。
彼が。
居た場所が。
阪急電車で。
嵐山に。
入った。
人たちが。
皆。
通る。
橋の下であるのも。
京都の。
凄さなのである。
今日は。
家族で。
訪れている。
春節を。
迎えた。
中国の。
人たちが。
多かったから。
お正月が。
もう一度。
訪れたような。
良い。
雰囲気だった。
彼等が。
通り過ぎて。
ゆく。
橋の。
たもとに。
彼は。
居て。
私と。
会話を。
交わしていたのである。
彼等が通り過ぎてゆく橋のたもとに彼は居て、私と会話を交わしていたのである。
