教育の中立は存在するのか

「教育の政治的中立など存在しない」
かつて、当事者自身がそう明言していた。
言論統制と教育の現場、その深い闇を記す。

日教組は政権交代にも手を貸す。教育の政治的中立などといわれても、そんなものはありえない
2016-01-21

以下は前章の続きである。
文中強調は私。

そんなことをつらつら考えていたら、民主党の輿石東参院副議長が今期限りで引退すると表明した記者会見を報じた小さなベタ記事が目についた。

日経新聞の18日付朝刊は、こんな輿石氏の言葉を紹介していた。

「言いたい放題、やりたい放題やらせてもらったので心残りはない」

これを読み、民主党政権時代のあれこれが走馬灯のように脳裏に浮かんだ。
本当に彼らは好き勝手に振る舞っていたなあと…。

「教育の政治的中立を担保しつつ、これからも子供たちのための運動を続けていく」

18日付の山梨日日新聞朝刊には、輿石氏の記者会見に同席した山梨県教職員組合(山教組)の梶原貴委員長のこんなコメントが載っていた。

山教組は輿石氏の出身母体だが、梶原氏の言葉はまるでウケ狙いのギャグのようだ。

特定政党の議員の記者会見に同席している時点ですでに政治的に中立とはいえないし、輿石氏は平成21年1月にはこう発言しているからである。

「日教組は政権交代にも手を貸す。教育の政治的中立などといわれても、そんなものはありえない」

輿石氏は民主党幹事長当時の24年2月には、意に染まぬ報道をしたテレビ各社の記者を次のように恫喝もしている。

「そんなことをやっていると電波を止めるよ。政府は電波を止めることもできる。そうなったらみんな給料ももらえなくなって歳費削減どころじゃないぞ」

輿石氏は報道機関の幹部を国会に呼びつけて事情聴取を行うなど、言論統制の意図を隠そうともしなかったが、民主党から反省の弁を聞いたことがない。

それどころか、岡田氏は輿石氏に次期参院選への出馬要請すら行ったとされる。

このほか、民主党政権では「民主主義は期限を区切った独裁」と言い放ち、閣僚が国会で虚偽答弁をしても必ずしも政治的・道義的責任は問われないと閣議決定した菅直人元首相、
自身の発言について「書いたらその社は終わりだ」と脅かした松本龍・元復興相など、強権的な言動は枚挙にいとまがない。

岡田氏はまず、鏡を見た方がいい。

(論説委員兼政治部編集委員)

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