朝日を信じていた無念と、信じたがゆえの深い軽蔑 ― 私の断絶の瞬間
『朝日ジャーナル』に隔週15回も掲載された高額な意見広告の資金源を追及しない言論界への厳しい批判と、井上ひさし・大江健三郎両氏の対談に見られた歪んだ歴史認識への決別を記す。朝日新聞を購読していたがゆえに抱いていた敬意が、事実確認を経て深い軽蔑へと反転した過程と、言論人・文化人・学者の責任を鋭く問う論考。
朝日を購読していたばかりに敬意を持っていた無念さと同じだけの深い軽蔑である。
2016-01-20
それにしても、『朝日ジャーナル』(朝日新聞社刊)に隔週で15回にわたって意見広告を掲載するためには、大概ではない資金を要したはずである。
日本で言論で飯を食って来た人間たちは、この資金が、どのようにして、どこから提供されたものかを、きちんと調べて、日本国と日本国民に知らせない限り、言論人でございます、いわゆる文化人でございます、学者でございますなどとは、二度と言えない事を知らなければならない。
週刊朝日を長い間購読していた時、井上ひさしが存命中に、大江健三郎との対談記事を、確か2週に渡って大特集を組んで掲載していた。
この記事中に露見していた彼等の荒唐無稽さ、幼稚さ、その歴史認識の酷さに、私は、一昨年8月に朝日新聞の正体を知るまでは、全く気が付かず、そのまま当欄に引用し、紹介していた。
しかし先般、ふと、井上ひさしが、朝鮮半島から200万人を強制連行したなどと言い、大江がこれに対して何の疑いもなく相槌を打っていた箇所があったことを思い出した。
そこで検索、確認して、即座に、当欄から削除した。
何故なら、「文明のターンテーブル」を書いた私が、この様に幼稚で愚かで、自分たちの国である日本と日本国民を攻撃することに何の疑念もない、もはや真の意味で最も悪辣なtraitor達に同調している人間だと見られては、本末転倒の、とんでもない作業となってしまうからである。
勿論、私が、この二人が、実は真の意味では最も悪辣なtraitor達だった事を瞬時に知ったことは言うまでもない。
以来、これ以上ないぐらいに、この二人を軽蔑している事も言うまでもない。
幼稚園児以下の現実感覚、幼稚園児以下の歴史認識しか持っていない様な、朝日新聞的思考そのものである人間たちに対して、朝日を購読していたばかりに敬意を持っていた無念さと同じだけの深い軽蔑を抱いている事も、また言うまでもない。