ニュース報道に潜む「偽物」を見抜く力——メディア・リテラシーの核心
高山正之が語る「メディア・リテラシー」とは、新聞・テレビ報道が真に信頼に値するかを見抜く力である。本章では『Voice』連載「メディア閻魔帳」を基に、日本のジャーナリズムの先天的欠陥、未検証の報道、巧妙に紛れ込む偽物のニュース構造を明らかにし、その意図を理解するための必読の指針を示す。
2016-01-06
以下は前章の続きである。
暫く身を置いた学者世界には「メディア・リテラシー」という言葉がある。
リテラシーとは識字能力を意味する。
新聞やテレビが流す報道。
それが信ずるに値するものかどうかを見抜く力とでも訳すか。
本書は日頃の新聞やテレビの報道のどこに落とし穴があるか、どの部分が未検証なのかを探った『Voice』に連載の「メディア閻魔帳」をベースに、日本のジャーナリズムの先天的欠陥について書いた何本かの評論も付け加えた。
ニュース報道に偽物が混ざっていることを知り、その意図を理解する一助になれば幸甚に尽きる。
高山正之