永観堂 — 紅葉の頂点、その一歩手前で
2025年11月23日、永観堂を訪れた。
京都の紅葉を語る上で欠かすことのできない永観堂は、
この日、紅葉の頂点にはわずかに届いていなかった。
それでも、その佇まいと色彩は、
やはり特別なものだった。
最盛期を迎える直前だからこそ見える景色がある。
葉の色、影の深さ、
そして境内を包む空気の張り。
本作では、
レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ
《トマス・タリスの主題による幻想曲》を音楽に選んだ。
永観堂の空間と呼応するような響きが、
この日の記憶を静かに支えている。