中国社会が一斉にファシズム化する危険 ― 戦争肯定教育が生んだ国家の本質
2017-03-09発信。
月刊誌WiLL最新号に掲載された福島香織、宮脇淳子、石平、楊海英による対談を基に、中国社会における戦争肯定教育と国民意識の実態を分析。
中国では国民全体が一気にファシズム化する危険性が常に存在することを、日本人が肝に銘じるべき理由を論じる。
2017-03-09
中国という国は、国民全員がファシズム化することが、いつでもあり得る国であることを、我々日本人は肝に銘じておくべきである。
月刊誌WiLL最新号には、「追い詰められた習近平、島を奪れ!」と題して、福島香織、宮脇淳子、石平、楊海英の四者による対談記事が掲載されている。
日本国民全員が知るべき事実であろう。
前文略。
福島。
国内の教育も、ずっと暴力肯定教育でした。
80年代から世界価値観概念調査というものが各国で行われていますが、「国のための戦争という選択肢を認めるか」というアンケートで、1993年の調査では、中国で「ノー」と答えたのはわずか2%でした。
つまり、ほとんどの国民が戦争に対してやる気まんまんだったのです。
この調査は何年かごとに行われていますが、2014年の調査では「ノー」と答える割合が19%にまで増えました。
それでも、戦争に対しては8割方が肯定的です。
宮脇。
随分変わってきていますね。
福島。
冒頭でお話ししましたが、中国人の意識自体が徐々に変化しつつあります。
都市部を中心に中産階級が増え、豊かな生活を守りたいと考える人が増えてきています。
石平。
日本の場合はどうでしょうか。
福島。
「戦争という選択肢」という質問で、「ノー」と即答する日本人は4割から5割です。
国のために戦いたいか、という質問では常に2割以下で、これは調査対象となった世界100ヶ国の中で最低水準だそうです。
石平。
これが日本の大きな問題です。
戦後教育の中で、「戦争=悪」と刷り込まれてきました。
中国では正反対です。
戦争は素晴らしいことだと教えられてきました。
日本のアニメを見てください。
子どもが銃を持って敵を殺す。
そんなアニメ、あり得ますか。
楊。
ないと言えますね。
石平。
ところが、中国ではそれが普通なのです。
国民文化の中で、戦争をすることに違和感がありません。
ここが危険なポイントなのです。
万が一、中国が日本や台湾に対して戦争を仕掛けた場合、多くの戦争反対者は完全な沈黙を強いられるでしょう。
中国という国は、国民全員がファシズム化することが、いつでもあり得る国であることを、我々日本人は肝に銘じておくべきだと思います。
この項、次号に続く。