高山正之が書かされた「正論」巻頭論文――日本は“Angela”と同じ政治的囚人だった

高山正之の巻頭論文を読み、筆者は確信した。戦後日本はジョン・レノンとオノ・ヨーコの「Angela」と同じく、いわれなき差別を受け続けた政治的囚人であったこと、そしてその指摘が高山の筆を動かした可能性について論じる。さらにビルマとキューバの事例を通じ、白人列強による制裁と歴史操作の構造を明らかにする。

2016-02-16

私は高山正之の、この巻頭の論文を読んでいて以下の事を思った。
先日、私が最も美しい曲の一つに置き続けて来たジョン・レノンとオノ・ヨーコの♪Angela♪が脳裏に浮かんできた時、戦後の日本は、Angelaと全く一緒だったのだと気付いた。
いわれなき差別を受け続けて来た「政治的な囚人」だった事に突然気が付き、私は皆さんに、世界中に向けて発信した。
高山はおそらく私の論説を常に読んでいてくれている。
この時の私の指摘が、私が紹介している「正論」今月号の巻頭を飾る、この見事としか言いようのない論文を書かせたのだ。
そう私は思ったのである。
以下は前章の続きである。
文中強調は私。
ビルマは軍事政権だったから干されたのではない。
大国の植民地から脱した後、まずやったのが英連邦からの脱退だった。
インドなどと違って、英国王を戴くことをちっとも栄誉とは思わなかったからである。
英国式の左側通行をやめた。
ラングーン外語大の教科から英語も外した。
そして国連の議場で英国の植民地支配を徹底追及した。
英国は一隻の砲艦を送ってマンダレーの王宮を攻撃させ、降伏したティボー国王一家をインドに島流しにした。
そのとき英軍はルビーやサファイアを埋め込んだ玉座を持ち去った。
「その玉座を返せ」とビルマは訴えた。
英国は宝石を刳り抜いて穴だらけになった玉座を、しぶしぶ返した。
何件かの略奪品を返させたうえで、次に日本軍侵攻時に撤退する英軍がいくつかの村で行った村民虐殺の補償を求めた。
アジアで略奪と搾取と殺戮をやったのは日本ではない。
白人連中だと。
「日本は正しかった」。
これは絶対のタブーだった。
以後、白人国家はビルマを国際的に孤立させ、厳しい経済制裁とビルマ非難の集中攻撃を始めた。
英国で育て、心まで英国人にしたアウンサン・スー・チーが、このころ送り込まれた。
彼女は英国のトロイの木馬だった。
そのビルマに対する経済制裁が最近解除された。
支那に飲み込まれそうだからとか、民主化したからとか言われる。
しかしビルマ人は別にスー・チーを崇めているわけではない。
英国嫌いもそのままである。
キューバは半世紀前、米傀儡政権バチスタを追い出し、米国製憲法も廃棄して勝手に独立した。
米国を目の前にして、恐れる風情もない。
この稿続く。

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