2012年末、重大さに気付いた安倍晉三前政権は「脱デフレ」を掲げたものの、周囲の声に押されて消費税増税を断行し、デフレ圧力を招き入れた。菅義偉政権は追従する。 政権が同じ失敗を繰り返し、改めようとしないのは問題意識の希薄さ故なのか。 それともグローバリズムの潮流に逆らえない日本の宿命なのか。 

私は、暫く前から、以下のような事を発信しようと思っていた。
私はビジネス人生の中で中国から恩恵を(利益を)得た事は一度もない。
14億人の市場という嘘につられて中国に進出している企業は本当に利益を国内に持ち帰られているのか?
会計上の数字だけではないのか?
それで株式市場で株価が上昇したりしているだけではないのか?
中国関連等と称されている企業の社員達の給料は上がっていないのではないか?
日本にスムーズに送金できない利益。
何事か起きた時、資産の保全など考えられない国に、どんどん工場を作っている企業。
資産喪失リスクへの対応はしているのか?
例え、彼らが一応利益を上げていたとしても、彼らが中国に対して与えた利益の方が天文学的に大きいだろう。
その利益を元に史上最悪の共産党の一党独裁国家は史上最速、最大レベルと言っても過言ではない程の軍備の大増強を行い続けている。
信奉するものは力だけで、国際規約など彼らには無意味である。
中国に投資した日本企業の資産など彼らにとっては何ものでもなく、一朝事が起きれば自分達のもの同然だ。
それは、小中華である朝鮮半島の戦後の対応を見れば歴然たる事実である。

中国の横暴に対応する爲に、日本は、早急に軍備を増強しなければならない。
つまり日本と中国の収支は日本の天文学的な赤字だ。

以下は8月22日の産経新聞に、元凶はデフレの本質無視にあり日本の貧困化は「宿命」なのか、と題して掲載された田村秀男の定期連載コラムからである。
財務省の受け売りを語るのが大半の記者や評論家達であるが、彼は希少な本物の経済評論家である。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読。
「本質を追究しないのは日本人の特徴である。問題が起きたときに事の本質を徹底的に問いただそうとしない。和を乱すことになるからだ」
(数学者、藤原正彦さんの15日付本紙朝刊への寄稿「ワクチンを恵まれる屈辱」から) 
*よく言えば、メディアや所謂学者達が、武漢ウイルスに対して本質の追求をしなかった理由にもなるが、真相は、私が何度も言及して来た通り、彼らが中国の工作下にあるからである事には間違いがない。朝日等の新聞、立憲民主党等の野党、NHK等のテレビメディアの態様が、私の論説の正しさを証明している事は歴然たる事実*
経済が専門の拙論にもズシンと来た。 
日本経済のこれまで四半世紀にも及ぶ経済萎縮の主因はデフレである。
2012年末、重大さに気付いた安倍晉三前政権は「脱デフレ」を掲げたものの、周囲の声に押されて消費税増税を断行し、デフレ圧力を招き入れた。菅義偉政権は追従する。
政権が同じ失敗を繰り返し、改めようとしないのは問題意識の希薄さ故なのか。
それともグローバリズムの潮流に逆らえない日本の宿命なのか。 
いきなりだが、グラフを見よう。
アベノミクスが始まった12年末を基準とし、日米中の国内総生産(GDP)、日本の対外資産、中国の対外負偵の増減額の推移をドルペースで示した。
さらに日銀資金発行と海外の対日債務については増減額を円ベースで記している。
海外の対日債務は日銀の資金循環統計のうち、海外部門からみた日本の円資金の流れを円単位で表した。 
今更ながら瞠目させられるのは、日本のGDPがドルベースでは縮小したままで、再浮上の気配が皆無な点だ。 
一方、日本にはカネが有り余っている。
アベノミクス第1の矢である異次元金融緩和政策をとる日銀は旧銀資金発行の折れ線が告げるように、12年12月末から今年3月末までに522兆円、GDPの1年分相当の資金を発行し、金融市場に流し込んできた。
カネに色はないから、日銀資金が最終的にどこに行ったかは分からないが、増量分のほぼ全額相当額が海外に流れ出たことだけは歴然としている。
海外の対日債務はこの間、501兆円も増えたのだ。 
カネにとっての「海外」とはドル基軸の国際金融市場とも言い換えられ、総本山は二ユーヨーク・ウォール街である。
日本のカネは米国債などのドル金利を下げると同時に米国株式市場をにぎわせ、米国の個人消費や企業の設備投資を刺激し、米経済成長を促す。
そればかりではない。カネはいながらにして利子と収益を生む資本に即座に変貌する。
ニューヨークの巨大投資ファンドや大手銀行は手元に集まった資金を高利回りや資産値上がりが見込める香港、そして上海などに再配分する。
ドル資金の流入に応じて人民元資金を発行して生産に必要な国内金融を拡大する中国はこうしてGDPの高成長を実現する。 
デフレのために国内のモノ需要が萎縮する日本は国内で使われることのないカネを米国の金融市場に供給する一方で、日本企業はモノの市場を中国に求め、先端技術ごと中国に投資し、グローバル競争で生き残ろうとする。
このカネとモノの日本型モデルは自国のデフレを土台とし、国民1人当たりの所得を減らす。つまり貧しくさせる。 
もう一つ、グラフの日本の対外資産と中国の対外負債の増加規模とトレンドは2016年以降、ぴったりと一致する。
偶然にしてはでき過ぎているのだが、日本のカネ余剰は中国のカネ不足を埋め合わせるのだ。 
以上をまとめると、経済のグローバリゼーションの世界は金融では米国、モノでは中国が中心で、デフレの日本がどうしてもそれに欠かせない。
すると、それは意図する、しないにかかわらず日本の運命との見方が生じよう。
あるいは、中国共産党と裏で結託する米国際金融資本の差し金だといったような、「国際陰謀」の想像をかき立てるかもしれない。
が、拙論はいずれにむくみしない。 
口頭で紹介した藤原さん式に言えば、日本が自ら招いている失政を直視して、失敗の本質とは何かをとことんまで追究しようとしない各界エリート共通の惰性が日本の衰退を長引かせる。 
例えば、安倍氏は14年4月からの消費税率5%から8%への引き上げには慎重で、前年の夏に外部の識者や財界の意見を聞き回った。
ところが、大多数は予定通り引き上げるべきだとの大合唱だった。メディアの圧倒的多数も増税支持である。
そして、安倍氏が信頼する日銀の黒田東彦総裁は、予定通り引き上げないと日本国債が暴落する「テールリスク」があり、その時は日銀に打つ手がなくなると首相に談じ込んだ。 
慢性デフレが続く中での消費税増税は強制的に物価を上げる結果、弱い需要を強烈に押し下げ、デフレ圧力を増幅させるという真実は政府統計でも軣付けられるのに無視されたままだ。
そして新型コロナウイルス禍で日本のデフレは加速、中国は増長一途だ。

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