見落とされ続けた「男の尊厳」と送金の現実
慰安婦問題の議論から完全に欠落してきた「男の尊厳」と、兵士が家族へ送金していた現実を提示し、女性被害一辺倒の議論の偏りを批判する。
2016-02-27
以下は前章の続きである。
戦時中、私は十五歳だったが、当時を振り返っても「自分は軍隊へ行っても慰安婦など買わない」と思っていた。
それこそが男の尊厳である。
なぜ、誰もそういうことを言わないのか。
私の知っている軍隊へ行った人は大勢いるが、買春をせずに帰って来た人はたくさんいる。
男の尊厳と、男もまた家庭へ送金する必要があったという事情が、完全に抜け落ちている。
軍隊には酒保という売店があったが、そこに使う金を節約し、親に送金していた兵隊の話はいくらでもある。
このように、慰安婦問題は女性だけの問題ではなく、男の問題でもある。
しかし、そうした観点はいまだかつて、どこでも議論されたことがない。
慰安婦問題を論じる文書を読んでも、男については一言も触れず、女性=被害者という観点からの議論ばかりである。
軍隊や韓国、歴史について、いわゆる「朝日的な連中」は無知なのである。
この稿続く。