必読書としての『アメリカと中国が世界をぶっ壊す』。

高山正之と福島香織の対談を通じ、戦後日本メディア支配の構造、フルブライト留学、孔子学院、ドイツ文化戦略を比較し、現代日本の言論空間に潜む問題を告発する。

2017-04-17
日本国民全員と世界中の人たちにとって必読の書である。
戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之と、当代有数の中国通である福島香織が、米国と中国について素晴らしい対談を行い、徳間書店から2017年1月31日に出版した『アメリカと中国が世界をぶっ壊す』1,300円は、日本国民全員と世界中の人たちにとって必読の書である。
文中強調と*~*は私。
高山。
前文省略。
日本の場合、日本のメディアを握っているのはだれだったかというと、GHQ以来ずっとアメリカだった。
1952年に米軍が撤収して七年間に及んだGHQの占領統治が終わった後もそうだった。
その伝統を残すためにアメリカがやったのは、先ほどから何度も言っているフルブライト留学の仕組みだと私は思う。
このヒントもカルタゴ支配にあって、カルタゴの子弟をローマに留学させ、親ローマに生まれ変わらせて国に返していた。
アメリカはそれを真似た。
元毎日新聞記者の徳岡孝夫を始め、フルブライトで留学した新聞記者の多いこと。
そして彼らがみんなアメリカの特派員になった。
アメリカに有利な話しか日本には伝えてこなくなった。
中国はそれを真似して孔子学院を世界中につくっている。
ドイツがドイツ語やドイツ文化の普及のためにつくったゲーテ・インスティトゥートも同じである。

*私は、この本を読むまで、この事実を全く知らなかった。
ドイツに学べなどと本当に噴飯物の事を言い続けて来た姜尚中を始めとした、いわゆる文化人たち、メディアでは朝日新聞を筆頭にして、誰一人として、そのようなドイツに学べとは言わなかった。
つまり、これまでドイツに学べと言い続けて来た人間達は、皆、今、そこにいる尾崎秀美であることを、日本国民全員と世界中の人たちが知るべき時が来たのである。*
安倍晋三首相は、そのような文化戦略プロジェクトを考えているようだが、世論がついてこないと言う。
なぜなら、その世論をつくっているのはメディアだからである。
メディアはそんなことはこれっぽっちも考えていない。
メディアがアメリカのポチのままでいるから、ギャップができてしまっているわけである。
この稿続く。

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