なぜなら彼らのいうことは空中楼閣のようなことばかりだからです
渡部昇一・日下公人の対談集『日本人への遺言』から、中国外交神話の誤りと、安倍外交が示した歴史認識戦の本質を明らかにする一節を紹介する。
2016-02-29
以下は渡部昇一さんと日下公人さんの対談集「日本人への遺言」徳間書店(1,300円)からなのですが、この本は日本国民全員が読むべきだと思う。
お二人が、遺言、というタイトルを使用したのは伊達ではないからである。
前文略。題字以外の文中強調は私。
安倍首相は日本の「軟弱外交」を転換した
日下
歴史認識をめぐる問題では、相手のいうことを吟味しているようじゃダメなんです。
こちらから先にいってしまわなくてはいけない。
そして、相手に吟味させるのです。
中国は必ず返答に詰まってしまいます。
なぜなら彼らのいうことは空中楼閣のようなことばかりだからです。
日本人は昔から『史記』や『三国志』を愛読してきたため、「中国人は外交の天才だ」と思っている節がありますが、それは大きな誤解といわなければなりません。
反対に、中国は外交が下手クソである。
だってそうでしよ、歴史的に見ても中国の外交は失敗の連続です。
外交が上手であれば、十九世紀から二十世紀にかけて欧米列強から好き勝手に領土や権益をむしり取られずに済んだはずです。
平時の外交だけでなく、対外戦争も同じです。
アヘン戦争(1840年~)、日清戦争(1894~)、朝鮮戦争(1950年~)、中越戦争(1979年)と、中国は戦争で当初の目的を達成したことがありません。
中国が勝ったのはチベットなど、少数民族を相手にしたときだけです。
この稿続く。