「日本人は悪者でなくてはならない」という社是の破綻— 朝日新聞が書けない“辻褄の合う歴史” —

朝日新聞は「日本人は悪者でなければならない」という前提に固執するあまり、オランダ領東インドにおけるハーフカスの実像や戦後の矛盾を隠蔽してきた。本稿は、その社是がもはや辻褄を失っていることを具体例で示す。

2017-05-06
日本人は悪者でなくてはならない。
朝日新聞の社是だが、それではどうしても辻褄が合わなくなる。
以下は前章の続きである。
先日の朝日新聞がオランダ人の反日感情はこのときの「日本軍による虐待」が原因と書いていたが、ガウスブルックは「虐待と感じる半分は黄色い曲がり脚の猿に指図される白人意識にあった」と分析している。
もう一つ、このとき収容所に入れなかった“白人”がいたことを彼も朝日も敢えて触れていない。
「オランダ人が現地の女に産ませた合いの子でハーフカス(half-caste)と呼ばれていた。女はオランダ人よりきれいだった」と南方方面軍にいた全日空常務、山口登氏がずっと昔に話してくれた。
合いの子の男は東ティモールのシャナナ・グスマンがそうだったように白人の父を守る兵士になり、母方の現地人を虐めた。
女たちも白人社会に入って暮らしていたが、開戦ですべてが狂った。
実の父は家族の手前もあるから抑留施設に連れて行かなかった。
現地人は彼らを憎んでいて東ティモールのように殺されかねなかった。
彼女らは進駐した日本の軍人や軍属、商社マンの庇護を頼った。
「彼女らと結婚したり同棲したりする例は多かった」(同)。
大宅壮一が主宰した「白馬会」もこのジャワのハーフカスが目的だった。
大宅はともかく現地で暮らした軍属たちはみな真面目だった。
敗戦後、インドネシアの独立戦争に参加し散っていった2000人の軍人、軍属の多くはそうした絡みを持っていた。
朝日新聞は吉田清治の嘘を糊塗するため、日本人の醜い「戦場の性」を盛んに喧伝してきた。
その一つが「日本軍は朝鮮人だけじゃあない、蘭印でもオランダ人女性を犯していた」シリーズだ。
今回は大久保真紀記者が「オランダ人女性と日本人軍属との娘」が来日して父方の家族に会った話を語っている。
中で女性たちがオランダ人でなく、見捨てられたハーフカスだったことをこっそり明かしている。
日本人は悪者でなくてはならない。
朝日新聞の社是だが、それではどうしても辻褄が合わなくなる。
それを証明したような記事だ。
いい日本人が書けない。
何とも悲しい新聞だ。

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