世界が何を言おうと、日本人は自分の選択として完成を目指せ— 分裂の時代に輝き始めた日本固有の精神と芸術 —

月刊誌WiLL掲載の日下公人の論考を通じ、日本社会に根付く「仲よしが一番」という価値観と、分裂へ向かう世界との対比を描く。日本独自の文化、芸術、スポーツが再び本来の姿へ回帰しつつある現状を示し、世界の評価に左右されず自らの完成を目指す重要性を論じる。


世界の人がどう言おうと日本人は自分の選択として自分のスポーツや芸術を追求し完成した方がよい。
2017-05-11。
以下は月刊誌WiLL6月号の連載コラムからである。
筆者である日下公人氏の論文を読みだしたのも3年前の8月以降からである。
あまりにも立派な日本の伝統文化。
20年ほど前、日本にもホームレスがいるというのでいってみたらナルホドいた……と、あるアラブ人がいった。
しかし、日本のホームレスは英語の新聞をよんでいたというのがその人の発見で、新聞をよめる人になぜ職がないか……を説明してくれと、その人は言った。
日本は教育過剰国だから……と思いながらお相手をしていると、また別の人はアメリカではホームレスが四人いたらそれは公園の四隅に一人ずついるか、日本では四人全員が一隅にいるのはなぜか、と聞いてきた。
日本では集まれば、なにかいいことがあると考えるのが常識だが、世界はちがうらしいと今度はこちらが驚く番だった。
島国と大陸のちがいかも知れない。
あるいは歴史の長短もある。
新聞を開くとA社とB社が合併とか提携とか、何かつながればよいことがあるかのような見出しが毎朝のようにのっているが、他方イギリスがEUから脱退とかトランプがTPPに入るのはやめたとか、世界には分裂の話もたくさんある。
世界の動きは多種多様でどれがよいのか悪いのか、サッパリ分らないが日本では今も合同、合併、提携はよいことだとされている。
ホントか、ドーシテかと疑う声はあまりない。
多分日本は「仲よしが一番」と聖徳太子がきめてから、それが国民の合意になって今もつづいているのである。
しかし、それも終わりが近い。
日本独自のユニークさとか、オリジナリティとかが輝かしいものに上昇して、ノーベル賞が日本人にも手がとどくものになってきた。
オリンピックも数字に現れるレコードに加えて芸術点が重視される種目がふえてきた。
柔道も昔にもどって一本勝ち重視にかえろうとしている。
いっそのこと日本のものは日本にもどした方がよい。
その方がいっそう立派にみえる。
世界の人がどう言おうと日本人は自分の選択として自分のスポーツや芸術を追求し完成した方がよい。
世界はそれをまっているので、今はまだまだでも、これからはそうなる予感がある。
この稿続く。

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