誰も知らない解説委員が国家の命運を語るという異常— 電力自由化と全体主義 —

NHKの電力自由化特集番組に登場した解説委員たちの正体と、その発言の危険性を検証し、日本のエネルギー政策とメディアの全体主義的態様を厳しく批判する論考。

2016-03-22
昨夜、12時過ぎにNHKが放映していたのは、電力自由化についてNHKの解説委員5人が登場して話す番組だった。
ここに登場した解説委員たちを知っている日本国民は、彼等の親類縁者を除けば誰一人としていないだろう。
勿論、彼等は該当する問題、すなわち国家の命運や盛衰を決定するエネルギー源についての問題について、国民に信を問うて選挙を勝ち抜いて来たような政治家たちでは全くない。
それどころか、NHKという日本有数に安定した高給と社会保障と身分保障が完備された会社で、サラリーマンを続けて来た人間たちである。
朝日等の円高容認論が超円高をもたらし、今、世界中の国が蛇蝎の如くに忌み嫌う日本型の長期デフレの最中にも、彼等が職を失ったり、給料が下がったりした事は決してなかった人間たちである。
日本の長期デフレが、6人に1人の子供が年収180万円以下の貧困世帯に育ち、食事や義務教育に通うことすらスムーズではないという現実を生み出して来た事を、座視して来た人間たちである。
ジャーナリズムとは、とことん事実を伝える事である。
電力自由化という問題を語るなら、何時、誰が、どのようにして言いだしたものなのかを伝えることが先決だろう。
世界最高の品質の電力を長年供給し続けて来た電力会社、今の様に電力料金が高くて苦しいなどという国民を決して作っては来なかった電力会社、
災害大国でもある日本で、何処の国も出来ない速さで電力を復旧し続けて来た電力会社の、何がいけないと言うのか。
1,000年に一度の大地震がもたらした大津波で福島がフクシマになったのは、第一にGE社の設計図にあった。
想定外の事故が起きた時にも炉心を冷やし続けるための電源を供給する非常用電源の設置場所に問題が有る事を、米国は国内の事故で知った。
だから福島と同様の設計図で出来ている原発を採用していた国々に、米国政府は通達を出した。
これを無視した、或いは気づかなかったのが小泉首相である。
1,000年に一度の大地震が起き、1,000年に一度の大津波が起きた日の朝は、日本中の誰もが即時退陣を望んでいた菅直人総理大臣の致命的なスキャンダルが、彼を首相にまで持ち上げた新聞社である朝日のフロントページに大見出しで掲載された日でもあった。
この総理大臣がまともな判断が出来る人間ではなかった事は、もはや歴史的事実である。
まともな判断が出来るような状況にもなかった事は前記のとおりである。
彼は、あの未曾有の日本国と日本国民の悲劇を、自分の政権延命に使ったのである。
それどころか、消費税増税10%などという政策や、
一通信会社の経営者が、米国への投資がうまくゆかない、それなら電力という、これまた国民が必ず使い、料金を払ってくれる分野に打って出ようと、大手自然電力発電会社の買収を、誰にも知られないように厳重な箝口令を敷いて行った。
その上で彼は、何の縁も無い東北地方に、福島に、ガイガーカウンターを車に積んで向かったのである。
誰かを救助したり、行方不明者を探したりするために向かったのではない。
原発を悪の様に見せ、自分が買収した自然電力を善の様に見せ、被災地を自分が買収した会社の太陽光パネルで埋め尽くさせようと、菅直人に図るために向かったのである。
2011年、私が生死に関わる大病を患って入院していた病室のテレビで、この男は、自分が何故か韓国のソウルで開催した緑のフォーラムなる国際会議で、当時の李明博大統領と肩を組んでいた。
そして言った言葉が、「日本の原発はダメだが、韓国の原発は良い」だった。
この場面を病室で観ていた私が、烈火の如くに怒って書いた事は、読者はご存知のとおりである。
昨夜の番組で、電力自由化を始めたドイツの電力料金が、うなぎ上りに上昇し続けている事について発言していた解説委員は一人もいなかった。
中に一人いた女性は、松井やよりと同様の思想を持った人物だろうと思われる風貌の人間だった。
穏やかそうな口調でしゃべっているだけで、その本質は松井やよりと殆ど変わらないはずだと私は看破した。
その他の男たちは、TBSの報道特集に出ていた酷い顔相の人間たちと、全く同様だと言っても過言ではない。
国の命運を左右するエネルギー問題について、隠された事実、隠れた事実に光を当てて視聴者に伝えるという、ジャーナリストが行わなければならない仕事をせずに、
高給と身分と老後の保証が確約されているNHK職員に過ぎない、
選挙という国民の厳しい選択を経て来てもいない人間たちが、
公共の電波を使用して、見せかけのモラリズムで国民を誘導しようとする態様こそ、
全体主義でありファシズムであることを、
彼等と、彼等を疑わずに来た日本国民は知った方が良いのである。

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