詐欺師の言葉を“真実”として流す恥 — ワイドショーとコメンテーターの倫理崩壊

森友学園問題をめぐり、詐欺行為が疑われる人物の発言を無批判に垂れ流す日本のワイドショー。事実関係を意図的に無視し、特定の政治家のみを攻撃する報道姿勢と、空疎なコメンテーターの正体を鋭く告発する。

2017-06-03
以下は前章の続きである。
ワイドショーの目玉は変わらず森友学園の龍池だ。
悪辣な詐欺行為でもう捜査の手が入る。
そんな男の発言を真実ですみたいに持ち上げて何の恥じらいも感じないのか。
「Mr.サンデー」は「安倍昭恵が財務省に圧力をかけて国有地を8億円引きさせた」という籠池の言葉を取り上げ、龍池が隠し取った録音をそのまま垂れ流した。
まともな人が隠し取りするか。
そんなのを抵抗もなく流すことに良心が疼かないのか。
8億円値引きがおかしいというが、籠池の北隣の豊中公園敷地はほぼ同じ広さで14億円引きで払い下げられている。
南隣の給食センターも同9億円引きだが、テレビも朝日もそれに触れない。
豊中の公園払い下げは辻元清美が詳しいと籠池夫人もメールで言及しているが、彼女の名も番組に出てこない。
Mr.サンデーにはトランプ当選を当てて男をあげた木村太郎が出ているが、詐欺師の言葉を信用する異様さも豊中公園払い下げの絡みも一言もなかった。
彼ですら正論を言えばクビになるのだろう。
今村復興相が活動家の挑発に切れて結果的にクビにされた。
まともに考えれば反政府活動家が閣僚会見にフリーパスで出ている方が危ういと思うが、ワイドショーでそれを指摘する声はない。
逆に今村批判の中で田崎史郎が「大臣は挑発に乗ってはいけない。記者は怒らせて大臣の器を見るものだ」と言った。
元記者から言えばそれは嘘だ。
記者はニュースを取るのが仕事で、相手の器など試さなくともわかる。
相手を怒らせて本音を引き出すのは低俗な米国の法廷弁護士の手口だ。
彼が時事の政治記者だったことに呆れる。
コメンテーターとは「改憲はだめ。原発もだめ。安倍もダメで習近平、韓国、グローバリズムは善」がすらすら言える人を言う。

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