テレビと新聞では見えない真相 — 電機産業衰退の裏側 —

高校野球監督の経歴を調べたことをきっかけに、テレビや新聞だけでは真相が分からない現実を痛感した。
日本の電機メーカー衰退の背景には、TRON革命の挫折、超円高、原発停止、そしてメディアの責任がある。
インターネット記事が示す事実は、日本の国力低下の実像を浮き彫りにする。

2016-03-24
先日、NHKで或る高校野球の監督を特集していた番組を観た。
その練習風景を見ていた私は、この高校は強いぞと記憶に残った。
昨日、試合が組まれていたはずと思い、検索してみた。
この監督の名前は野球ファンなら目にした事があるものだった。
だが検索して驚いた。
日本を代表する電機メーカーで役員まで務めていた事と、彼が社長交代と同時に真っ先に更迭された経緯などが書いてあったからである。
この記事をみて、テレビや新聞だけを見ていたのでは真相は何も分からないと言う事だなと、私は再認識し慨嘆した。
先年、この大電機メーカーが追い出し部屋などというブラック企業まがいの事を行っていたことが報道された。
えぇ、この会社でもそんなことをしていたのかと暗澹たる思いを感じた人は多かったはずである。
このインターネットならではの真相を伝える記事を読んでいて、私は同時に思ったのである。
坂村健のトロン革命を潰されただけではなく、朝日新聞等が容認、喧伝し続けた円高、そして超円高によって、もはや、まともな競争すら出来ない状況に追いやられた電機メーカー群の悲劇が、現実として明瞭に表れていたからである。
『パナソニック元役員、1万人リストラ担当の「戦犯」、高校野球監督就任で批判続出』という記事だった。
これらの事は全て、坂村健のトロン革命を潰したビル・ゲイツの先兵に成った通信会社の経営者のもたらしたものだと言っても過言ではないのである。
彼は、日本が世界に誇る電機メーカー群に、合計10万人を軽く超えるリストラを実行させたのである。
これが今、6人に1人の子供が年収180万円以下の貧困世帯に育っている現実を作った大きな原因の一つであることは言うまでもない。
彼は、これだけでも飽き足らず、史上最低の内閣総理大臣に図り、日本中の原発を全面停止させた。
この事が、巨額の資金を投下してウェスティングハウス社を買収していた、東芝の、今の苦境を作った事は言うまでもない。
その東芝は、今、3万人をリストラすると報道されたばかりだ。
東芝が、日本が世界に誇る電機メーカーであったことは言うまでもない。
件のビル・ゲイツは何度も来日して、東芝が開発した世界最小の原子炉の素晴らしさを知って、共同事業を考えていた。
故・スティーブ・ジョブズは、頻繁に来日していたのだが、そのたびに、ソニーだけではなく東芝も訪れていた。
この東芝をも苦境に追いやった件の経営者が、社員を3万人、正社員として雇用することは100%ないだろう。
日本が世界に誇った電機メーカー群の大凋落の20年は、私が何度も言及してきた日本の国力の大凋落である、上下1,400兆円の大損失にもストレートにつながっているのである。
一方、この経営者は、日本の大損失をしり目に、あっというまに資産5,000億円超、日本で1、2の資産家に成った。
私たちの国の、こんな馬鹿馬鹿しさを作って来たのが、国力を落とし、とんでもない捏造記事で信用と名誉まで落とし続けて来た、朝日新聞などのメディアであることは、もはや歴史的な事実なのである。

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