「鉄の暴風」という虚構――沖縄問題を政治利用する罪

『沖縄ノート』の中核を成す物語は、沖縄タイムズが書いた「鉄の暴風」という虚構に依拠している。
それを無検証で踏襲し、政治利用したことこそが問題の本質である。
大江健三郎と**朝日新聞**の責任は、文学や言論の名を借りた歴史歪曲にある。


2016-04-02
以下は前章の続きである。
「沖縄問題」を政治利用する大江健三郎と朝日新聞の罪である。
『沖縄ノート』の出版差し止め裁判は大江敗訴の予感もあるが、問題の核心はそこではない。
ノーベル賞作家は日本が嫌いである。
土井たか子や筑紫哲也のように、氏素性がはっきりしない人間が日本の悪口を言うのは、半分は嫉妬だろうと想像がつく。
しかし、日本人でありながら自国を貶めて喜ぶ大江健三郎の神経は理解し難い。
彼は文学者であり、ノーベル賞受賞者である。
一見まともに見えるが、日本政府が功績を顕彰したいと言ってきたのを断ったと吹聴し、日本嫌いを誇示する。
それが進歩的知識人に見えると思ったのか。
あるいは、そういうポーズを取れば朝日新聞が喜び、囃し立て、著作が売れると計算したのかもしれない。
嫌らしい身過ぎではあるが、それ自体は彼の勝手である。
だが、ポーズのために嘘をつくことは許されない。
彼は岩波書店から『沖縄ノート』を出し、渡嘉敷と慶良間で日本軍守備隊長が住民に集団自決を命じたと書いた。
物語の下敷きは、沖縄タイムズといういい加減な新聞が書いた「鉄の暴風」である。
そこには、米軍攻撃が激しくなると赤松隊長が住民に自決命令を出した、
全島民が皇国万歳と必勝を祈って自決せよと命じた、
座間味では上陸前日に梅沢隊長が忠魂碑の前で玉砕を命じた、
と書かれている。
結論を先に言えば、この話は最初から最後まで嘘であった。
この稿続く。

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