課長レベルで決着していた ―「総理の意向」が入り込む余地はなかった

国家戦略特区を巡る規制緩和の議論は、ワーキンググループの課長級事務交渉で既に決着していた。閣議決定と議事録を無視し、文科省内文書だけを根拠にした報道は、証拠主義を放棄したフェイクニュースである。

2017-07-13

以下は前章の続きである。

本件に関わる規制緩和の議論は、課長レベルの事務交渉で決着がついてしまっている。

筆者である**高橋洋一**の経歴については、多くの国民が知っているだろう。

元大蔵・財務官僚であり、経済学者。

嘉悦大学教授、株式会社政策工房代表取締役会長、NPO法人万年野党アドバイザリーボード。

構造改革の理論的支柱であり、大阪市長・橋下徹の特別顧問も歴任した人物である。

研究分野は、マクロ経済、財政・金融論、数理統計、金融工学、会計・行政法に及ぶ。

その高橋洋一が、事実と文書に基づいて示した結論が、ここに書かれている。

マスコミは、国家戦略特区ワーキンググループの議事録や閣議決定文書には一切触れず、文科省内文書のみを取り上げ、思い込みだけで報道している。

これでは報道ではなく、フェイクニュースである。

まず①と③の議事録を見れば、内閣府・特区有識者委員と文科省(農水省)との間で行われた規制緩和議論は、規制緩和推進派の完勝であることが分かる。

野球で例えるならば、10対0、5回コールド勝ちである。

疑ってかかる前に、実際の議事録を読めばよい。

②の閣議決定では、獣医学部新設の需要見通しについて、許認可権を持ち、挙証責任を負う文科省が、その責任をまったく果たしていないことが明示されている。

しかも、2015年度内、すなわち2016年3月までに結論を出すという期限が切られていたにもかかわらず、文科省はそれすら守っていない。

これでは、文科省のコールド負けでも仕方がない。

規制緩和を巡る実質的な決着は、すでに課長レベルの事務交渉でついていた。

したがって、この問題に「総理の意向」が入り込む余地は、制度上も事実上も存在しない。

それでもマスコミは、文科省文書が本物かどうかという一点にのみ焦点を当て続けた。

仮に本物であったとしても、その作成時期は2016年9月後半である。

これは、文科省に課された宿題の期限である2016年3月を過ぎ、さらに③の議事録が作成された後である。

はっきり言えば、勝負がついたあとに、文科省が言い訳を書き残したにすぎない。

「文書」にある「総理の意向」という文言は、文科省側のでっち上げである。

この稿続く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください