北京で足止め──ドイツ外相欠席が示した国際政治の冷酷さ

G7外相会議という最重要局面で、ドイツ外相が北京空港で足止めされ全体会議を欠席。なぜ中国経由だったのか。この一件が示すのは、国際政治が道徳ではなく計算で動く現実である。

2016-04-12

一昨夜、何気なく、広島で開催されているG7の外相会議のニュースを観ていた。
その時である。
信じがたいニュースが流れた。
ドイツの外相が、機体の整備トラブルか何かで、北京空港で足止めを食らい、全体会議に出席できなかったというのである。
夕食後の会合には間に合った、と蛇足的に付け加えられていたが。
G7のような重要な会合に出席する外相が、ドイツから日本に来るのに、なぜ中国を経由する必要があるのだろうか。
ルフトハンザは、日独の直行便を飛ばしていないのか。
結論を先に言えば、国際社会、国際政治とは、そこまでやる世界だということを、幼稚園児レベルの認識で物事を語ってきた日本の見せかけのモラリストたちは、肝に銘じて知るべきなのである。
今回の会議の主要議題の一つが、中国の南シナ海での横暴な行為に対し、G7として強いNOを突きつけることだったのは衆知の事実だ。
私は人生でドイツ人と会話を交わしたことがない。
日本人の九九%はそうだろう。
それほど遠い国で、日本に対して何の悪感情も持っていなかったが、一昨年八月以来、朝日新聞やジャパンタイムズを読んで、日本を攻撃する記事ばかりを書く有力紙の特派員がいる事実を初めて知った。
昨年知った、ドイツ人の約半数が反日感情を持っているという世論調査結果には、心底呆れた。
安倍晋三首相がデフレこそ日本最大の病だと見抜いて始めた政策に、メルケルがケチをつけてきた時、私は激しく批判した。
日本には二度ほどしか来ず、中国には八回も九回も行くメルケル。
南シナ海での横暴で四面楚歌の中国は、どうしてもドイツだけは味方につけておきたかったのだろう。
同時に、ドイツを籠絡してG7分断を狙ったに違いない。
さて、ドイツはその見返りに、何を中国から得たのだろうか。
私は最近、ドイツに対する感情が目に見えて低下している。
見せかけのモラリストぶりだけは朝日新聞並みだが、知性の水準に幼稚さを感じ始めているのである。

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