日本にスキがあれば、中国は尖閣諸島を奪取しにくるという現実

中国が尖閣諸島を奪取する可能性は現実であり、それは「明日かもしれない」。世論が国防を左右する民主主義国家の脆弱性を踏まえ、日本が実効支配を守り抜く覚悟と政治的合意の必要性を訴える論考。

2017-07-18
日本にスキがあれば、中国は尖閣諸島を奪取しにくるし、それは明日かもしれない、という現実を日本人が認識することが、一番難しく、目下必要なことなのだと思う。
先日の新聞に株式会社ビジネス社の新刊広告が掲載されていた。
「米中の危険なゲームが始まった。赤い帝国、中国崩壊の方程式」。
著者は今、日本有数の中国通である福島香織さんである。
この本もまた、日本国民全員は今すぐに最寄りの書店に向かって購読すべき本である。
世界中の人たちも読まなければならない本だが、彼等には出来るだけ私が伝えよう。
以下はp200~p202からである。
前文省略。文中強調は私。
だが、問題は民主主義国家において、国家の国防政策や戦略の方向性を決めるのは、世論であるということだ。
世論が、中国が尖閣諸島を奪うなどありえない、あるいは戦争するぐらいならば、領土をとられてもよい、という似非平和主義的な風潮に流れれば、国防にかかわる政策も法整備も、それに伴う予算も厳しく制限される。
日本にスキがあれば、中国は尖閣諸島を奪取しにくるし、それは明日かもしれない、という現実を日本人が認識するということが、一番難しく、目下必要なことなのだと思う。
そのうえで何をすればよいか。
まず日本の実効支配を守りきることである。
日本は目下尖閣諸島を実効支配しているが、その実効支配を奪われたら、たとえ米国だろうと代わりに取り返してくれることはない。
米国は日本の尖閣諸島における施政権を認めているが、明確に領土と認めているわけでもない。
そういう状況のなかで、かろうじて日本は尖閣諸島を実効支配してきた。
2022年にようやく実効支配50年目になる。
半世紀にわたって実効支配した土地が国土の一部でないと、国際社会もいえまい。
この年はおりしも習近平政権が無事に第19回党大会を乗り越えたとして2期目の最終年だ。
もし、習近平政権が長期独裁政権をしくために、国内の反対勢力を納得させるような政治的緊張、軍事的緊張を欲した場合、実効支配50年を迎える前に、尖閣諸島で領土紛争の既成事実を作りたいと考えることは、十分にありうる。
国際社会がそこを紛争地と認めれば、半世紀の実効支配の歴史は振り出しに戻る。
尖閣諸島の実効支配を守りきることは、実は簡単なことではなく、相応に覚悟を求められることであるという、国民の共通認識、政治的合意を形成しておくことも必要だろう。
この稿続く。

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