中国の写真捏造と朝日拡散──護衛は「婦女子狩り」に、購入は「略奪」に化けた
中国の戦時プロパガンダ本により写真キャプションが捏造され、その歪曲が**朝日新聞**を介して国内に拡散した。
**本多勝一**の著作に掲載された写真は、護衛や正規購入の場面が「婦女子狩り」「略奪」と断定的に置換され、教育現場へ浸透していった構造を検証する。
2016-05-10
以下は前章の続きである。
題字以外の文中強調は私。
中国が写真捏造 朝日拡散。
兵士が護衛→婦女子狩り/鶏購入→略奪。
元朝日新聞記者、本多勝一の著書『中国の日本軍』(昭和47年)には、小銃を肩に担いだ軍服姿の男性らとともに、橋を渡る女性や子供たちの一群の写真が掲載されている。
説明文はこう断言している。
「婦女子を狩り集めて連れて行く日本兵たち。
強姦や輪姦は七、八歳の幼女から、七十歳を越えた老女にまで及んだ」。
だが、この写真は12年11月発行の「アサヒグラフ」が掲載した「我が兵士に護られて野良仕事より部落へかへる日の丸部落の女子供の群」であることが後に判明した。
鶏2羽を肩から提げて笑顔を見せる日本兵の写真も同様だ。
説明文には「ヤギや鶏などの家畜は、すべて戦利品として略奪された」とある。
これももとは、12年12月5日発行の「支那事変画報」(週刊朝日・アサヒグラフ臨時増刊)の掲載写真で、実際は代価を払って鶏を購入していた。
2枚の写真には共通項がある。
ともに1938(昭和13)年に中国で発行された『日寇暴行実録』に収録されていることだ。
『日寇―』は日本軍がいかに凶悪かを内外にアピールするため、蒋介石がトップの国民政府軍事委員会がまとめた戦時プロパガンダ(政治宣伝)本である。
2枚の写真は日本の雑誌から無断使用され、『日寇―』に転載された段階で、キャプションが捏造された。
『中国の旅』も『日寇―』が使用したのと同じ写真を多数、掲載している。
このようなずさんで誤った内容であったにもかかわらず、教師用指導書で強く推薦されたことから、本多の著書を使用した教員も少なくなかったとみられる。
中国の戦時プロパガンダは、朝日新聞を介して日本に広まり、青少年の教育現場に浸透していった。
この稿続く。