備忘録
私は、今日、
私が京都をメインとして、奈良、滋賀、そして富士山、瀬戸内海などの日本の風景を、
撮影日和だけを選んで撮り続けている理由を、
備忘録として、ここに書いておきます。
日本を訪問する観光客が、
たとえ年間数千万人に達したとしても、
世界には、一生、日本を訪問することが叶わない人の方が、
圧倒的に多いのが現実です。
40年前、ローマで、
私は「文明のターンテーブル」を着想しました。
否、正確には、
若い時分から抱き続けてきた疑問に対する、
明確な答えを、そこで得たのです。
――そうか。
世界の半分は、今でも貧しい。
飯を食うのも、やっとこさなのだ、と。
それから40年余。
オンラインの時代が到来し、
貧しいアフリカの地でさえ、
スマートフォンやPCを通じて、
世界と繋がることができる時代になりました。
居ながらにして、
日本という国の美しさを、
世界のどこからでも見ることができる。
先人たちが、
そして今を生きる国民全員が、
長い年月をかけて大切に守り、維持してきた、
その日本の美しさが、
確かに、ここに存在しているという事実を、
世界に伝える。
それが、
私の写真の使命です。
だから私は、
撮影日和だけを選び、
写真には、
余分に映り込んだ人を消去する以外、
一切の加工を施しません。
ある日、
ある時、
そこに、
私の人生があり、
私の命があり、
そして、日本の美しい花鳥風月があった。
その事実を、
永遠に、伝え残したいのです。