短期的成功の果てに誰も行かなくなった中国— 素人統制経済が市場を殺す —
中国共産党による金融統制は、短期的には資本流出を抑えたように見えたが、その代償として市場の自由と信頼を完全に失った。
空売り禁止、資本移動規制、恣意的逮捕という素人経済政策が、中国経済の出口を塞ぎ、外国企業と投資家を遠ざけている現実を描く。
2017-08-05
以下は前章の続きである。
ド素人の経済。
福島。
四月に行われた政治局会議では、金融安全に関する異例の呼びかけがありましたが、金融の自由化に逆行する措置でしょう。
金融市場に党がもっと介入していくという。
ありていにいえば、中国共産党の意に沿わない形で空売りするやつは逮捕するぞ、外国に投資するやつは拘束するぞ、ということです。
こんなことをすれば市場は硬直化し、金融の自由化など到底期待できない。
習近平は、経済発展より共産党体制維持のためには統制する方が重要だという方向に突き進んでいる。
政権内の反腐敗闘争も、そういう見方をすると、今まで共産党の中でどんどん資本家を取り込んで共産党の体力を強くする方針だったのが、いまは排除の方向に動いているともいえる。
習近平は、自分以外の党員は身を清く保て、と。党内の中産階級つぶしでしょう。
矢板。
経済のド素人たちが集まって、中国の株が二〇一五年に暴落した。
その時に色々な政策が出ましたが、一番笑ってしまったのが、株を売ってはいけないこと。
だったら、誰も買うわけない(笑)。
経済原則を完全に無視している。
最近は、外貨を外に持ち出してはいけないと……。
福島。
持ち出した人間をどんどん捕まえている(笑)。
矢板。
金塊にしても。
福島。
だから日本に持ち込まれて大騒ぎになった。
矢板。
日本企業は中国から撤退できなくなった。
中国で稼いでも海外に送金できないから、国内で再投資するしかない。
短期的には中国はうまくいったわけですが、もう誰も行かないですよね。
投資した金を持ち出せないなど、出口がない所へ誰が行きますか。
こんなその場しのぎの政策、全く経済がわかっていない素人がやっている経済が、うまくいくはずがない。
この稿続く。