「持たない力」は言葉遊び ― 核抑止と“核の傘”の現実

「核を持たない力」という空疎なスローガンを批判し、国際政治・軍事の現実としての抑止力と核議論の必要性を論じる。米国が自国の国益を最優先し、核保有国相手に同盟国を本土より優先し得ないという前提を示し、いわゆる「核の傘」への過信を戒める。

民主党などは「核を持たない力を示せ!」などという意味不明な論を出したが国際政治や軍事の世界に
2016-10-31
以下は前章の続きである。
民主党などは「核を持たない力を示せ!」などという意味不明な論を出したが国際政治や軍事の世界に「持たない力」などあるわけがない。
完全にただの“言葉遊び”である。
もしそんな言葉を信じるのなら、金持ちとわかるよう毛皮と宝石で着飾って銃社会のどこかの国で「銃を持たない力」を発揮できるかどうかぜひ試して頂きたい。
銃を持つ者側から見た「銃を持たない力」が何なのかは一向にわからないし、結果は、身包みを剥がれた金持ちが全裸で命乞いをするだけだろう。
そもそも日本に対しては嬉々として反核の主張をする国内左派が中国の核に対して批判や核放棄を主張しているのをほとんど聞かない。
要は「日本“だけ”は永遠に弱いまま丸腰でいて欲しい」ということのようだ。
ここでは核を「保有せよ」とまではあえて述べないが、核保有の意味、使用条件や抑止力について国家レベルでの知識水準を上げておくためにも「“議論は”必要である」ということは疑いなく言える。
いずれにせよ「今後北朝鮮などの核からどう日本を守るのか」という部分がスッポリ抜け落ちたままの非武装理論はただの思考停止でしかない。
「どうやって日本を守るか」という問いへの非武装論者の答えは大きくわけてだいたい2種類になる。
「中国(北朝鮮)は脅威ではない」という根拠不明の信頼を示す答えと、
「アメリカが守ってくれる」という楽観的なものである。
まず「どんな国も自国の国益を最優先する」という大前提は忘れてはならない。
もちろん「アメリカはアメリカの国益を最優先する」。
もちろん「中国は中国の国益を最優先する」。
アメリカは中国の原潜が台湾に近づいた時に紛争化を恐れて遁走したこともあるし、北朝鮮が核実験を行っても経済制裁とテロ支援国家指定の解除をしてしまっている。
日本の領土が中国や韓国に侵略されても「当事国の外交問題」として放置している。
繰り返しになるが、「アメリカはアメリカの国益を最優先する」というのが大前提だ。
アメリカがアジアへの影響力を維持するためにも日本は重要な同盟国の1つだが、ニューヨークやワシントンへの報復の可能性がある「核を保有した敵国」に対しては、日本を「アメリカ本土よりも」優先することは100%ありえない。
つまりアメリカは、アメリカ本土を攻撃できない北朝鮮が日本を攻撃した場合には恐らく報復するだろうが、アメリカ本土を核攻撃できる中国が日本を攻撃した場合には報復することは絶対に無い。
実際に、支那(中国)やロシアが日本に核ミサイルを撃ち込んだ場合、
アメリカは支那(中国)やロシアからニューヨークやロスアンゼルスやシカゴやワシントンDCなどを核攻撃されるリスクを負ってまで、日本のために支那(中国)やロシアへの報復核攻撃をしてはくれない。
ハンティントン、ウォルツ、ジャービス(コロンビア大学)国際政治学者
「米本土が直接、核攻撃されない限り、アメリカ大統領は決して核戦争を実行したりしない」と明言している。
元アメリカ国務長官 ヘンリー・キッシンジャー
「超大国は同盟国に対する『核の傘』を保障するため、自殺行為をする訳が無い」
元CIA長官 スタンスフォード・ターナー海軍大将
「もしロシアが日本に核ミサイルを撃ち込んだ場合、アメリカがロシアに対して核攻撃をかけるはずがない」
元アメリカ国務省次官補代理 ボブ・バーネット(伊藤貫の親友がプライベートの場で)あれはイザとなれば役に立たない。
もしロシアや中国が日本に核攻撃をかけたとすれば、米国大統領は決してミサイルを使って報復したりしない。
残念だけど、アメリカは日本を見捨てるね。
他にどうしようもないじゃないか。
米国大統領は、自国民を中露からの核攻撃の危険にさらすわけには行かない。
(しかし)今まで他の日本政府高官には、日本はアメリカの『核の傘』に頼っていればよい。
日本は核を持ってはいけないと語ってきた
マーク・カーク議員(下院軍事委メンバー、共和党)
アメリカは、世界中のどの国と戦争しても勝てる、というわけではない。
アメリカは核武装したロシアや中国と戦争するわけにはいかない。
今後、中国の軍事力は強大化していくから、アメリカが中国と戦争するということは、ますます非現実的なものとなる。
だから日本は、自主的な核抑止力を持つ必要があるのだ。
アメリカの政治家・外交官・軍人の大部分は、今後、アメリカが日本を守るために核武装した中国と戦争することはありえないことを承知している。
そのような戦争は、アメリカ政府にとってリスクが大きすぎる。
この稿続く。
以上はhttp://ccce.web.fc2.com/a.htmlからである。

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