沖縄や台湾が喉から手が出るほど欲しい中国ですら、派手な軍事行動を起こせない理由
日米・中露の軍事バランスという視点から、なぜ中国が沖縄・台湾に対して即時の軍事行動を取れないのかを分析。
ロシア分断という抑止戦略、在日米軍の意味、核保有論まで含め、日本が取り得る選択肢を冷静に提示する。
沖縄や台湾が喉から手が出るほど欲しい中国ですら派手な軍事行動を起こすこともできずに機を待ちつつ言
2016-10-31
以下は、世界各国、いろいろな意見がある。
どんな道を選ぶにせよ、それは「日本人自身」が選ばなければならない。
の続きである。
見出し以外の文中強調は私。
新たな同盟や核保有以外の選択として、
たとえば(あくまで一例として)、
あえて中国でも韓国でも北朝鮮でもなく
『ロシア』を鍵として考える方法もある。
中国が、アメリカや日本と戦争するためにクリアすべき絶対条件は
「ロシアと協調して、ロシアから兵器と石油を得ること」である。
そこで、日米自身がロシアと同盟を組まない(組めない)までも、
中国とロシアを「分断する」だけでも
戦争の“抑止”としては有効である。
要するに、今中国が慰安婦問題や靖国問題などの
いろいろな方法を試している
「日米離間工作」の逆に近い形である。
軍事力世界2位のロシアと3位中国を
同時に敵にまわせば日米が不利だが、
逆にロシアが敵にさえならなければ、
(味方にならなかったとしても)
「軍事力世界1位のアメリカ+5位の日本(+2位のロシア)」となり、
「3位の中国」と仮に戦争になったとしても圧勝できるのである。
勘のいい方はもうお分かりかもしれないが、
この、「たとえ戦争になってもどちらかが圧勝できる状態」というのは、
「一方的な戦争が起きる」のではなく、
『戦争が起きない』という状態である。
在日米軍がいる意味もそれである。
今は日米が若干優勢であるため、
沖縄や台湾が喉から手が出るほど欲しい中国ですら
派手な軍事行動を起こすこともできずに
機を待ちつつ言論工作する他ない。
中国にとってのアジア外交とは
アジアにおける日米の影響力を低下させることに他ならず、
日本にとってのアジア外交とは
アジアにおける中国の影響力を低下させることである。
だからこそ中国と中国に利する国は、
日本が強くなることを恐れ、妨害するのである。
先ほど対談を引用した
Emmanuel Todd
がこんなユニークな解釈を述べていた。
「核兵器は安全のための避難所。
核を持てば軍事同盟から解放され、
戦争に巻き込まれる恐れはなくなる。
ドゴール主義的な考えです。」
「核を保有する大国が地域に二つもあれば、
地域のすべての国に
『核戦争は馬鹿らしい』
と思わせられる。」
同盟や外交などで軍事バランスを考えるのも
ひとつの選択肢だろうし、
トッドが言うように、
他国(同盟国)の戦争に巻き込まれるのが嫌ならば
同盟ではなく、独自に核を持つというのも
ひとつの道だ。
日本の新聞があまりそういった記事を書かないだけで、
「謝罪」「援助」「友好」以外にも
いろいろな考え方、選択肢があるのである。
この稿続く。