ダワー一派が学界を支配する。職も研究費も奪われる構造。

戦後アメリカの1960年代から1970年代の大きな流れとして、新左翼のジョン・ダワー一派が日本研究を席巻し、そこに属さねば職も研究費も得られないという学界構造が語られる。ノーマン再評価、東京裁判史観のさらなる改変、「従軍」慰安婦・南京事件・731部隊など加害責任追及研究の同時進行、異論への「リビジョニスト」レッテル貼りまでを、対談形式で描く。

ダワー一派に属していないと職もないし、研究費ももらえないのです。
2016-12-13
以下は前章の続きである。
文中強調は私。
それが戦後のアメリカの1960年代から1970年代への大きな流れです。
共産主義者のハーバート・ノーマンの再評価も近年盛んです。
先日、『アメリカはなぜ日本を見下すのか?間違いだらけの「対日歴史観」を正す』(ワニブックスPLUS新書)の著者であるジェイソン・モーガンというアメリカの歴史学者が日本に来て、Willでインタビューしたのですが、アメリカの歴史学会は日本よりひどい、というんですね。
左翼と新左翼の歴史学会しかなくて、公平で中立的な歴史を研究することが許されない。
新左翼のジョン・ダワー一派が乗っ取ってしまったみたいです。
伊藤
ダワー一派に属していないと職もないし、研究費ももらえないのです。
日本に来て、日本で学位を取って、日本の大学に勤めているアメリカ人が知人にいます。
ダワー一派からあぶれたのでしょう。
江崎
私は、アメリカの新左翼の日本研究のトレンドを、保守派の運動家の立場からウォッチしてきました。
ノーマンを再評価したダワーが出て来てから、日本国民は、「日本の軍国主義者の犠牲者」ではなくて、「アジアに対する加害者」であり、今後は日本の加害責任をより追及すべきであり、具体的には、東京裁判で追及されなかった天皇とアジアに対する戦争責任を追及するかどうかで日本の民主化を評価するーというふうに歴史観を修正させられてしまった。
それまでの東京裁判史観は、まだしも日本の国民は日本の軍国主義者の犠牲者であるという考え方だったのに、さらなる大転換、大改悪です。
新左翼によるその基本的な考え方が確立されたのが1970年代。
それに基づいて「従軍」慰安婦、南京事件、731部隊などの日本の加害責任を問う研究が日米同時並行で行われるようになった。
日米両方の左翼系知識人たちが、「過去完了形」ともいうべき日本の加害責任ばかりを追及し、それに関して異論をはさもうとするとリビジョニスト(修正主義者)のレッテルを貼る。
歴史と政治の運動の流れを見るとそういうことなんですよね。
そうした流れに呑み込まれてしまっているのが、今日の日本やアメリカの歴史学会であると思います。
この稿続く。

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