議論を禁じる「リベラル」と安全保障論の封殺。
憲法改正や核問題について議論すら許さない風潮が、日本の安全保障議論を停滞させてきたとの指摘がある。
米国の対日核政策の変化や東アジア情勢の緊張の中で、日本は現実的な安全保障論を避け続けてきた。
本稿は議論の自由と国家の将来をめぐる対談を紹介する。
議論すら許さない日本のリベラル派は、リベラルではなく全体主義者です。
2018-01-06。
以下は前章の続きである。
櫻井。
彼らは憲法改正について「議論することすら許さない」のですから。
核に対するアレルギーはそれ以上です。
以前は米国も日本の核武装に反対で、2006年に今は亡き中川昭一氏が北朝鮮の核実験をふまえて「非核三原則を見直すべきかどうか議論を尽くすべきだ」と発言すると、ジョージ・W・ブッシュ大統領は苦言を呈し、コンドリーザ・ライス国務長官が日本に飛んできて、核の傘を保証したうえで日本でそれ以上の議論をやめるよう釘を刺しました。
中川氏は核武装を主張したのではなく、議論を呼びかけたにすぎません。
それでも米国は強い拒否反応を示したわけです。
ケント。
しかし、今はまったく違いますね。
櫻井。
ええ。
なにしろ大統領自らが日本や韓国に「自分で核を持ったらどうか」と言い始めていますから。
ウォールーストリート・ジャーナルは、日本が核武装すれば同様の動きが韓国や台湾にも波及し、米国は軍事費が削減でき、中国への抑止力は高まる。
しかし、核が拡散すれば米国の影響力は相対的に低下すると分析し、日本が核武装した場合の米国のメリットとデメリットを論じています。
ところが日本ではいまだに「核」「核武装」という言葉だけで危ない論議だと決めつけられてしまう空気が支配的です。
ケント。
私自身は日本の核武装には反対です。
容認すればイランとの核合意が崩れる。
イランが核武装すれば、サウジアラビアも核を持つでしょう。
世界情勢が非常に不安定になるので、戦争をしてでも北朝鮮で止めなければいけない。
櫻井。
ケントさんのお考えも含めて、議論すべきだと思いますね。
ケント。
そうです。
議論しないのが一番いけない。
議論しなければ新しいアイディアも生まれないのですから。
議論すら許さない日本のリベラル派は、リベラルではなく全体主義者です。
櫻井。
最悪の場合、北朝鮮に核兵器が残り、韓国が中国にすり寄って、朝鮮半島全体が中国の影響下に置かれる可能性もあります。
日本にとってまさに国難です。
しかし、それを予見して、日本人が目覚めるのなら、むしろ日本にとっていいことだろうと思います。
ケント。
同感です。
日本にとって、まともな国になる大きなチャンスですね。