財務省の緊縮政策が招く科学技術劣等国化と安全保障危機—インフラ・防衛・研究投資なき国家の行方—

中国が科学技術予算を11倍以上に拡大する一方、日本はわずか1.05倍にとどまる。緊縮財政と増税政策が続けば、防衛力・インフラ・研究開発の衰退により、日本は科学技術劣等国へと転落しかねない。本稿は、財政政策の転換と重点投資の必要性を論じる。

中国が11倍以上に予算を拡大したのに対し、日本はわずか1.05倍である。
2018-01-08。
以下は前章の続きである。

インフラ、科学技術に投資せよ。
財務省の身勝手な思惑から離れ、国民が豊かになるためにどうすればいいか。
まずは今すぐ緊縮財政を改め、財政政策として重要分野に投資することが、「発展途上国化」を防ぐ道である。
一つ目は国防だ。
日本の防衛費は「GDPの1%以内」という制約があるため、GDPが縮小すると防衛費まで削られてしまう。
本来、防衛費は必要に応じて規模を決めるべき支出のはずだ。
また、アメリカから兵器を買うのはいいが、そのぶん自衛隊の人件費を削減するなどという愚策をとってはならない。
二つ目はインフラ整備。
日本のインフラは多くが老朽化してきている。
12年に起きた笹子トンネル天井崩落事故のようなことがあちこちで起きる可能性がある。
専門家の推計によると、今後50年間で28兆円程度のインフラ整備をしないと橋、トンネル、港湾などの多くが使用できなくなる。
三つ目は、社会保障。
医療、介護、年金といった今後もしばらく需要が増えていく分野に資金を供給していくことが必要だ。
四つ目は、科学技術予算。
2000年を100とした科学技術関係予算の推移を見ると、日本はかろうじて横ばいを維持しているだけでほとんど増えていない。
他の国との比較で見ると差は歴然だ。
特に中国はかなり科学技術予算を増やしている。
中国が11倍以上に予算を拡大したのに対し、日本はわずか1.05倍である(図③)。
日本の大学や企業に所属する研究者は非正規雇用が多くなり、まともに基礎研究が行えなくなっている。
これまで日本の屋台骨を支えてきた科学技術でさえ劣等国化しつつあるのだ。
科学技術のような、効果が見えにくいものにこそ政府が予算をつぎ込むべきである。
これをやらないことこそが、本当の「将来世代へのツケの先送り」なのだ。
今の日本が、過去の日本人の投資で成り立っていることを忘れてはならない。
国民が正しい認識を持って財務省の刷り込みから目覚めない限り、日本はインフラがボロボロで、防衛力も弱体化して他国からの侵略に怯えるような「科学技術劣等国」となることは避けられないだろう。

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