朝日報道のイメージ操作—加計学園報道が示す印象誘導の構図
2017年5月17日の朝日新聞一面スクープ「総理の意向」を例に、見出しとリードによってどのような印象が読者に与えられたのかを検証。規制改革を巡る本来の文脈と報道の構図の乖離、そして印象操作の可能性について考察する。
朝日は、なぜ事実に反するイメージ操作のような報道を続けるのか、理解し難い。
2018-01-23
以下は前章の続きである。
朝日は、なぜ事実に反するイメージ操作のような報道を続けるのか、理解し難い。
具体例として2017年5月17日の朝刊一面トップを飾った「スクープ報道」を見てみよう。
見出しは黒地に白文字で「新学部『総理の意向』」と大書されている。
「加計学園計画 文科省に記録文書」「内閣府、早期対応求める」との見出しも続く。
ちなみに同記事についてはこれまで複数の人々が詳報しており、また朝日新聞社が文芸評論家の小川榮太郎氏と飛鳥新社を訴え、各々5000万円の支払いを求めた裁判でも争点のひとつになっている。
多くの人にとって既知の記事を本稿で取り上げるのは、私も含めて朝日を批判してきた人々と朝日の、同記事についての考え方が如何にかけ離れているかを知っておくのも大事だと考えるからだ。
記事のリードは、「安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人『加計学園』(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文部科学省が、特区を担当する内閣府から『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった」となっている。
反安倍の悪意
見出しとこのリードを読んだ読者はどんな印象を抱くだろうか。
加計学園の獣医学部新設に首相が政治力を発揮し、「お友達」に首相が便宜をはかったという、否定的な印象を抱くのではないだろうか。
だが、まず指摘したいのは、万が一安倍首相が「意向」を示していたとしても、何ら問題はないという点だ。
首相は「国家戦略特区諮問会議」の議長として、岩盤のように固い既得権益の塊にドリルで穴を開けようとしていたのである。
規制改革を進めるべく、議長として指導力を発揮することこそ、首相に求められている役割だ。
従って、総理が「意向」を示しても何ら問題はない。
だが、朝日は総理が当然の役割を果たしたという内容のこの記事を、一面トップに掲載し、「新学部」「加計学園計画」などの表現を盛り込んだ見出しをつけて、先のリードを書いた。
これによって総理がお友達のために便宜をはかったという印象が創り出されたのではないか。
それが実は朝日の狙いだったのではないか。
そう考える理由は一面に掲載された同文書の写真の一部が、影に隠されて読めなくなっていたことだ。
この稿続く。