「黄色の重荷」を背負わされた日本。高山正之が描く朝鮮半島と日本の消耗の歴史。
2019年4月30日に発信した本稿は、戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之の著作をもとに、日本と朝鮮半島の歴史的関係、そして日本が背負わされた「重荷」の本質を論じた章である。
韓国社会の虚言体質、分裂傾向、文明の継承の脆さを指摘しつつ、日本が莫大な国家的負担を投じて戸籍、教育、文明基盤を与えたにもかかわらず、その努力が結局は報われなかったとする視点が示されている。
さらに、セオドア・ルーズベルトの地政学的判断、日本による朝鮮統治の歴史的意味、そして現代において日本が改めて距離を取るべきではないかという問題提起までを含む、きわめて挑発的かつ本質的な論考である。
2019-04-30
日本人は「無能で野蛮で、集まれば争い、分裂する朝鮮の民」でも本気で教え導こうとするだろう。
それは文字通りの「重荷」になる。
日本の国力を十分に消耗させると読んだ。
その読みは当たった。
以下は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之の最新著作からである。
大統領が平気でウソをつく韓国の国民性。
韓国の人は「日本は大陸制覇の足掛かりに半島を植民地にした」と言う。
でも誓って言う。
日本は昔からこの半島が鬱陶しく、できれば縁を切りたいと思ってきた。
そのわけを筑波大の古田博司先生は、「百年前、そこは古代だったから」と端的に説明する。
そこの国は昔から日本にやたらとまとわりついた。
室町時代。
あちらで言う世宗の時代に三度、使いがやってきた。
本当はその何倍もが試みたが、たいした船もないからほとんどが対馬海流の藻屑になった。
やっとたどり着いた最初の使いは鍍金や紙漉きのやり方、それに灌漑用の水車の作り方を知りたがった。
日本人は親切に教えてやった。
暫くしてまた苦労して彼らがやってきた。
今度は何を学びたいのか聞くと頭を掻きながら前に教えてもらった水車の作り方などをもう1度教えてほしいという。
すぐ忘れる国民性だった。
で、また教える。
それを江戸時代まで繰り返した。
明治になって行ってみたら水車もなければ木の桶もない。
土器で煮炊きする「古代が広がっていた」という次第だ。
進歩どころか退行していく民。
それが日本人的にはとても嫌だったが、ただ彼らの棲む半島は日本の脇腹に突き付けた匕首に似る。
その地政学的存在ゆえに日本は中国、ロシアと戦争する羽目になった。
鬱陶しい上に剣呑な古代人とはもう縁切りしかないと日本人は心に決めた。
しかしそれを阻んだのがセオドア・ルーズべルトだった。
彼は日露戦争のあと、在朝鮮の米公館をすべて閉め、外交官をみな引き上げてしまった。
大使の一時帰国どころの騒ぎではなかった。
朝鮮側は驚いた。
翻意してと頼んだが、セオドアは「お前たちには自治の力もない。
日本に面倒を見てもらえ」と言った。
彼はさらに「日本がそうすることは白人の重荷ならぬ黄色の重荷を担う日本の明白な使命だ」。
J・フラッドレー『テディが日米戦争をおこしたのか』。
と言った。
「白人の重荷」とはラドヤード・キプリングの詩にある言葉だ。
白人は野蛮で幼稚な未開人の地に行って、彼らを啓蒙しろ。
それが文明の民、白人の担った崇高な使命だと。
で、どう啓蒙するのか。
この大統領発言と同じ時期、米下院議員ジョージ・フォスがマニラで演説している。
「我々は神に課せられた義務として無能なフィリピン人に自由と独立の素晴らしさを教えねばならない。
偉大な建国の父がニューイングランドで原住民に行った啓蒙の作業をここでもう1度やるのだ」。
渡辺惣樹『日米衝突の萌芽』。
ニューイングランドでの建国の父とは例の「丘の上の町」を語ったジョン・ウイッスロップを指す。
彼がそこでやったのはインディアンを殺して丘を奪い、その死骸で丘の下を埋め尽くすことだった。
マニラでも米国人は同じように植民地化に抗うフィリピン人を殺しまくった。
白人の「啓蒙」とは目障りな者たちをぶち殺すことだった。
しかしセオドアは日本人が白人式の啓蒙をするとは信じていなかった。
日本人は「無能で野蛮で、集まれば争い、分裂する朝鮮の民」でも本気で教え導こうとするだろう。
それは文字通りの「重荷」になる。
日本の国力を十分に消耗させると読んだ。
その読みは当たった。
日本は国家予算の二割を注ぎ、彼らに戸籍と教育と文明を与えた。
世宗が仮名に倣って創った諺文も掘り出して教えた。
ケンチャナヨ、いい加減、も嘘も悪いことだからやめなさいと諭した。
しかし日帝支配が終わると彼らはセオドアの言う通りにすぐ争い、分裂した。
ケンチャナヨもすぐ復活し、彼らが漢江に架けた橋は人と車ごと落ち、彼らの建てたデパートはたくさんの客ごと崩壊した。
先日は韓国工芸界の泰斗とかいう李七竜が「螺鈿は日帝支配時代に韓国の職人が日本人に教えた」と言いだした。
螺鈿はそっちが鍍金の技術を学びに来たときに見せてやったものだろう。
嘘はだめと教えたのも無駄だった。
日本は大使一時帰国を機に今度こそ果たせなかった絶縁を考えたい。
(2017年2月2日号)