日本人の心を凌辱し続ける戦後史観日の丸・君が代をめぐる教育と司法の歪み
2019年5月28日発信。
日の丸・君が代を軍国主義の象徴とみなす戦後教育と司法判断を批判し、その背後にあるGHQ占領下の歴史観の浸透を論じた一文。
筆者は、東京地裁判決やNHK番組キャスターの発言を例に挙げながら、アメリカの戦時プロパガンダ的な日本史観が戦後日本に定着し、日本人自身が自国の歴史を日本の立場から見なくなったことを厳しく問うている。
2019年5月28日
このタイプの人が少なくない。
日本人の歴史を日本の立場から見ることをしないで、戦争中のアメリカの戦時プロパガンダ的な日本史観が横行している一つの原因である
以下は前章の続きである。
辱められた歴史が染みついた人たち
日本が悪い国であったことの象徴とされたのが、「日の丸・君が代」である。
そして反日教育では日の丸を掲揚させず、君が代を歌わせなかった。
この反日教育を受けて育った人の馬鹿げた例を挙げておこう。
平成18年(2006)9月21日、東京地裁において、難波孝一裁判長は、日の丸・君が代強要は違憲・違法との判決を下している。
起立・斉唱の義務がないとして違反者の処分を禁止し、401人の原告全員に一人当たり3万円の慰謝料を支払うよう都に命じた。
入学式や卒業式で日の丸に向かっての起立や君が代の斉唱を強要するのは不当だとして、東京都立の高校や養護学校などの教職員が都教委などを相手に、起立や斉唱義務がないことの確認などを求めた訴訟の判決である。
この難波裁判官の判決要旨には、
「我が国において、日の丸、君が代は、明治時代以降、第二次世界大戦終了までの間、皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱として用いられてきたことがあることは否定しがたい歴史的事実であり、国旗・国歌法により、日の丸、君が代が国旗、国歌と規定された現在においても、なお国民の間で宗教的、政治的にみて日の丸、君が代が価値中立的なものと認められるまでには至っていない状況にある。
このため、入学式などで国旗掲揚、国歌斉唱をすることに反対する者も少なからずおり、このような世界観、主義、主張を持つ者の思想・良心の自由も他者の権利を侵害するなどの公共の福祉に反しない限り、憲法上、保護に値するというべきである。
従って、教職員に対し、一律に式典で国歌斉唱の際に国旗に向かって起立し、国歌を斉唱することなどの義務を課すことは、思想・良心の自由に対する制約になるものと解するのが相当である」
2006年9月22日、読売新聞。
とある。
判決要旨を読めば一目瞭然だが、難波裁判長は戦後にアメリカが行なった教育改革、つまり日の丸・君が代が軍国主義の象徴だと植えつけられたその思想のままで、法廷に立っている。
そして、公立学校の教師という公務員が、公式の場において国旗国歌に対して敬意を表さないことを罰するのは違憲・違法だと言っているのである。
難波裁判長は必死に司法試験の勉強をして、歴史の勉強をする時間がなかったのかもしれない。
教科書に墨を塗った時代のままの感覚でいる。
もう一人の例として、NHK『クローズアップ現代』のキャスターを務める国谷裕子さんを挙げておく。
彼女は美人で頭の回転も早く、言葉の使い方も素晴らしい女性である。
国谷さんは典型的な才女だと私は思う。
この国谷さんがテレビで、「国旗国歌強要に反対した教師が教育委員会から罰せられるのはおかしい」と物凄い剣幕で言われた。
国谷さんはアメリカのブラウン大学を卒業しているから、何年もの間、アメリカに留学していたわけだ。
しかも頭脳明晰な女性である。
しかし頭のなかは、終戦直後にアメリカの教育調査団が来た時のままで、アメリカによって辱められた日本の歴史が染みついている。
そうでなければ、生徒にものを教える公務員の立場の人間が、公の場で国旗国歌に敬意を表さないなどということが、アメリカであれ他の国であれ、許されることではないくらいわからないはずがない。
この問題が起こった時、彼女の頭のなかに、長年暮らしたアメリカの国旗国歌に対する国民の姿が思い浮かびもしなかったということが恐ろしい。
さらに一つつけ加えておけば、日本が戦った戦争をアメリカ情報部の史観で見ることが、戦後の日本で定着したことである。
占領軍は昭和20年(1945)12月8日から日本中の新聞に「太平洋戦争史」を掲載させたが、これこそ東京裁判における検事側史観そのものであった。
これはのちにまとめられて『太平洋戦争史』として翌年四月に出版された。
この翻訳者の中屋健次氏は、
「その公正なる資料と共に戦後我々が眼にふれたこの種文献中の最高峰たる地位を占めるものである……」
とその序文に書いた。
この中屋氏はその後、東大のアメリカ史の教授となった。
この人は左翼ではなかったかもしれないが、東京裁判の検事の昭和史に対する歴史観を日本人に扶植するのに大きな力になった。
左翼でなくても、国谷さんでも中屋氏でも、アメリカ占領軍、特に東京裁判の検事の見方を正しい史観と思い込んで、日本人の心を知らず知らず凌辱し続けているのである。
アメリカで教育を受けた人にはこのタイプの人が少なくない。
日本人の歴史を日本の立場から見ることをしないで、戦争中のアメリカの戦時プロパガンダ的な日本史観が横行している一つの原因である。
この稿続く。