誰にも分かる、美しく平易な日本語の憲法を。現行憲法前文の曖昧さと改正の必要。
2019年5月11日発信。
産経新聞一面「産経抄」を踏まえ、日本国憲法前文の曖昧で意味不明な文言と日本語としての不自然さを指摘し、誰もが理解できる平易で美しい日本語の憲法への改正を訴える論考。
憲法九条改正を正面から掲げる論者への敬意とともに、条文そのものの言語表現の再検討を求める一篇。
2019-05-11
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」。周辺国を見渡して、そんな諸国民がどこにいるのかという当然の疑問はさておく。
以下は今日の産経新聞1面の「産経抄」からである。
産経新聞購読者以外の人達も必読の抄である。
高校生の頃、まだ存命中だった祖父が、何を思ったのか『日本国憲法』という本を買って土産にくれた。
大きな文字で条文が書かれているだけだったが、せっかくなので改めて読んでみた。
すると前文から引っかかった。
中身はもちろん、日本語としても変ではないのかと
▼「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」。
周辺国を見渡して、そんな諸国民がどこにいるのかという当然の疑問はさておく。
「公正と信義『に』信頼」との箇所は「を」が普通だろう。
「昔はそういう言い方をしたのかしらん」と当時、首をひねるしかなかった
▼40年近く前の話を引っ張り出したのは、元PHP研究所社長の江口克彦さんがフェイスブックに投稿した「現行憲法を読み直して、感じたことのいくつか」という記事に触発されてのことである。
その中で、江口さんも「正しくは『公正と信義を信頼して』ではないか」と主張していた
▼元東京都知事で芥川賞作家の石原慎太郎さんも、ジャーナリストの櫻井よしこさんも同様の指摘をしている。
また、問題は「てにをは」だけではない。
前文の「人間相互の関係を支配する崇高な理想」「政治道徳の法則」などの言葉も、具体的に何を意味するのか一読まるで分からない。
前文以外にも意味不明な文言はあちこち出てくる
▼10日付の小紙朝刊は、第34回正論大賞受賞者の駒沢大名誉教授、西修さんと国士舘大特任教授、百地章さんの受賞記念東京講演会のもようを伝えていた。
憲法9条改正を正面から訴えるお二人に、心からの敬意と謝意を表した上であえて言いたい
▼憲法学者に条文の解釈・解説を請わなくても、誰でも理解できる平易で美しい日本語の憲法に、いつか改正したいものである。