フィンランドの決断に学べ。核持ち込み容認はロシア、中国、北朝鮮の脅威に対する現実的抑止である。
昨日の産経新聞社説を紹介する。
ロシアの脅威に直面するフィンランドは、長年禁じてきた核兵器の持ち込み容認へと方針を転換し、NATOの抑止力と集団防衛を最大限に活用するため法改正に着手した。
中国、北朝鮮、ロシアという核脅威に囲まれた日本も、フィンランドの現実的な安全保障政策と核抑止の選択を真剣に注視すべきだと訴える、世界必読の社説である。
以下は昨日の産経新聞・社説からである。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読。
フィンランドに注目する
核持ち込み容認へ
自国領内への核兵器持ち込みなどを長く禁じてきた北欧フィンランドの政府が、持ち込み容認へ方針を転じ、法改正に着手すると発表した。
1300キロにわたって国境を接するロシアの脅威が高まっていることが背景にある。
フィンランドのハッカネン国防相は「法改正は北大西洋条約機構(NATO)の抑止力と集団防衛を最大限に活用するために必要だ」と強調した。
ロシアのウクライナ侵略を受け、自国防衛に危機感を抱いたフィンランドは中立政策を放棄し、2023年にNATO加盟を果たした。
フィンランドは1987年の法律で、核兵器の档ち込み、製造、保有を禁じた。
「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」とする日本の非核三原則と似ているが、日本の三原則は政府の政策方針である点が異なる。
日本は三原則の一部を、平和利用を定めた原子力基本法などで担保している。
ウクライナは、94年のブダペスト覚書に沿って自国内の旧ソ連軍の核兵器を放棄した非核兵器国だ。
だがロシアはウクライナ侵略をめぐり核兵器使用の脅しをかけてきた。
トランプ米政権と欧州側の加盟国の間がぎくしゃくしているが、NATOは集団的自衛権の行使で守り合う同盟だ。
主として米核戦力を抑止戦略の基盤である核抑止に充てている。
加盟国が核攻撃されたり、圧倒的な通常戦力で攻撃されたりすれば核兵器で反撃することがあり得るとしている。
フィンランド議会が原子力法などを改正すれば、自国領内での米核兵器の保管や通過を認められるようになる。
NATO加盟国のドイツやイタリア、ベルギーなどが採用してきた、有事に米核兵器を各国軍用機に積んで攻撃に用いる核共有をフィンランドが選ぶ道も開ける。
ロシアは実際に核兵器が持ち込まれれば対抗措置を取ると威嚇したが、かえってフィンランドが選ぼうとしている核抑止の道の有効性を示した形だ。
持ち込みがロシアに侵略を思いとどまらせる方向で作用することが期待できる。
日本は中国や北朝鮮、ロシアの核の脅威にさらされている。
これら3か国は核戦力増強に余念がない。
日本はフィンランドの取り組みを注視すべきだ。