中曽根康弘の外交四原則から見た文政権下の韓国経済とカントリーリスク

2019年11月26日発信。
テレビ東京WBSで熊谷亮丸氏が示した中曽根康弘元首相の外交四原則を手がかりに、文在寅政権下の韓国が外交・経済・安全保障の各面でいかに危うい方向へ進んでいるかを論じる。
韓国企業の業績悪化、海外脱出、労働政策、米韓関係の不安定化、カントリーリスクの上昇を通じて、韓国経済の低迷が長期化する可能性を指摘する。

2019-11-26
国力以上の対外活動をしてはならない。
外交はギャンブルであってはならない。
内政と外交を混交してはならない。
世界史の正統的潮流を外れてはならない。
昨夜テレビ東京のWBSを観ていた時の事である。
コメンテーターの熊谷亮丸 大和総研 チーフエコノミストが最近の報道番組では珍しい真っ当な見解を簡潔に述べていた。
司会者から韓国の態様について聞かれた熊谷は中曾根康弘元首相の以下の外交4原則を挙げて、韓国は、この4原則の全てから外れている。
つまり、どうしようもない態様である事を指摘していたのである。
私がテレビで観る報道番組は他にはNHKだけだが、NHKでは決して聞けない見事な指摘だった。
もちろん、watch9では尚の事、絶対に聴けない、知ることが出来ない事実である。
熊谷が中曽根の4原則に則って、「韓国は全てを冒している、全てから外れている・だから文政権の間は、日韓関係が改善される事はない」と断言していた4原則とは以下の通りである。
つまり韓国が逸脱している外交の4原則である。
国力以上の対外活動をしてはならない。
外交はギャンブルであってはならない。
内政と外交を混交してはならない。
世界史の正統的潮流を外れてはならない。
以下はMSNに掲載されたダイヤモンドオンラインからである。
韓国・文政権下で膨れ上がるカントリーリスク、大手企業も国外脱出へ。
韓国企業の業績悪化が一段と鮮明に。
足元で韓国企業の業績悪化が一段と鮮明になっている。
韓国取引所の発表によると、今年初から9月までの韓国上場企業の営業利益は、前年同期比約39%減少した。
中でも注目されるのが、韓国経済の屋台骨ともいうべき大手財閥企業の収益減少幅が大きいことだ。
サムスン電子とSKハイニックスの2社だけで、全体の減益の8割程度を占めている。
この2社が、韓国経済全体に与える影響は大きい。
逆に言えば、この2社の回復傾向が明確にならない限り、韓国経済全体が明るさを取り戻すことは難しいだろう。
韓国経済がそこまで追い込まれているにもかかわらず、文大統領は依然として、「南北統一」「反日主義」の二枚看板の政策にわき目も振らず邁進(まいしん)しているようだ。
文大統領は、本当に韓国経済のことを考えているのかと疑問にすら思ってしまう。
すでに若年層中心に失業率が高止まりの傾向を示しており、それらの世代にはかなり文大統領に対する不満も蓄積しているとみられる。
また、韓国経済の低迷が続くようだと、韓国という国のリスク=カントリーリスクは、上昇することが考えられる。
それが高じると、韓国の外貨調達のコストが上昇する可能性も高まる。
さらに、今後、カントリーリスクの回避などを目指し、韓国から海外へ拠点を移す企業は増えることも想定される。
企業の海外脱出が続く場合、韓国経済の先行き懸念も高まるだろう。
深刻さ増す韓国企業の収益悪化。
なかなか韓国企業の業績悪化に歯止めがかからない。
主力産業である半導体を筆頭に、化学、鉄鋼、造船など、多くのセクターで業績の悪化が鮮明化している。
また、航空会社全6社でも最終損益が赤字に転落した。
その背景の一つとして、韓国にとって最大の輸出先である中国経済が成長の限界を迎えたことの影響は大きい。
輸出を中心に業績拡大を実現してきた韓国企業は、中国経済の減速に直撃されている。
韓国国内では、大手企業の業績悪化を受けて企業間の資材などの取引価格が下落している。
7月から4カ月連続で韓国の生産者物価指数(PPI)の前年同月比変化率はマイナスだ。
これは、企業が過剰な人員や生産能力を抱えていることを示唆する。
企業の操業度が高まりづらいため、雇用環境も悪化傾向にあると考えられる。
失業率のデータ自体は低下しているが、それは文化財の監視業務などを中心に、高齢者向けの短期間雇用の急増によって押し上げられている。
一方、韓国統計庁の公表データによると、10月、15~29歳までの失業率は7.2%と全体の失業率(3.5%)を大きく上回っている。
韓国の雇用・所得環境は悪化しているとみるべきだ。
それは、韓国の内需関連企業の業績動向からも確認できる。
足元、韓国の大手自動車メーカー5社の国内新車販売台数は鈍化傾向だ。
また、ディスカウントストアを運営するEマートでも業績が急速に悪化している。
日米などと異なり、韓国経済は内需の厚みを欠いている。
輸出依存度が高い分、個人消費のすそ野は十分に広がっておらず、外部環境悪化のマグニチュードを吸収することは容易ではない。
米中貿易摩擦などによって世界のサプライチェーンの混乱が続くと考えられることを踏まえると、当面、韓国の輸出には下押し圧力がかかるだろう。
それに伴い、内需も冷え込む展開が想定される。
韓国経済が自律的に持ち直す展開は想定しづらい。
リスクを避けて韓国から脱出する企業。
今後、韓国の経済基盤はさらに脆弱化する恐れがある。
その理由の一つは、韓国のリスクを嫌って海外に出ていく企業が増えていることがある。
企業にとっては、より自由度が高く、かつ安定した環境での事業運営が有利であることは言をまたない。
そのため、韓国からの“脱出”を重視する企業が増えつつある。
企業が韓国から脱出する理由の1つに、文政権の政策があるとみられる。
韓国の経済専門家にヒアリングしても、多くの企業経営者が文氏の政策に不安や不信感を強めているという。
もともと、韓国では労働組合の力が強い。
生粋の左派政治家である文大統領政権の下、韓国では従来に増して労働争議が激化している。
それに伴い、景気減速が鮮明化し企業業績が悪化しているにもかかわらず、韓国では自動車業界を中心に労組が賃上げを求めるケースが増えている。
それに加えて、文政権は企業経営への制約をも増やしている。
文大統領は、経済成長をほとんど考えず最低賃金を大幅に引き上げ労働コストの増大をまねいた。
また、文大統領は週当たりの労働時間(残業含む)の上限を、週68時間から週52時間に短縮する制度も実施している。
すでに韓国の中小企業経営者からは、時短労働が事業の継続を難しくするとの危惧も寄せられているという。
この環境下、労働コストの低減や、経営の指示に従って素直に就業できる人材を求め、韓国国外への進出や投資を重視する企業が急増している。
1~9月期、韓国企業によるベトナムへの投資件数は前年同期から10%増の1164件だった。
これはわが国を抑えてトップだ。
サムスン電子も中国からベトナムへとスマートフォン工場を移管するなど、海外進出を強化している。
ロッテも、海外でのホテル事業などを強化している。
韓国からの撤退などを検討する外資系企業も増えているようだ。
米クレジットカード大手のダイナースクラブは、現代グループとの提携を終了し韓国撤退を決めた。
自動車業界では、労働争議などを背景に、ルノーとサムスングループの提携関係に亀裂が生じているとみられる。
一部では、提携解消の観測もある。
韓国経済を下押しするカントリーリスク。
今後も韓国から脱出を図る企業は増える可能性がある。
企業が韓国のカントリーリスクに対応しなければならないことは軽視できない。
それなりのコスト負担が必要になる。
すでに韓国の安全保障体制の一部には不安定化の兆しが出始めている。
米韓関係はその一つだ。
11月19日に、米韓は防衛費分担に関する交渉を行ったが、協議は予定より早く終了してしまった。
米国は韓国に負担の引き上げを求めた。
しかし、韓国はそれを拒絶したとの観測もある。
米国は韓国に再考を求め、席を立ったようだ。
米国は、日米韓の安全保障連携に背を向ける文政権に強い懸念を示している。
冷静に考えると、韓国が日米との安全保障の枠組みを維持・強化することは、韓国経済の安定に無視できない影響を与える。
特に、韓国のドル調達力は、安全保障体制に大きく左右される部分がある。
過去、アジア通貨危機やリーマンショックの際、韓国は自力でドル資金を確保することができなかった。
世界の金融機関などにとって、北朝鮮と対峙する韓国に、長期間、資金を融通することは容易ではない。
北朝鮮の軍事挑発などが激化した場合の対応を考えれば、それは当然だろう。
韓国企業には、わが国金融機関との取引を通して潜在的な資金繰り不安を解消してきた側面がある。
7月、サムスン電子やロッテが政府との経済対策会合よりも、資金繰りを確保すべくわが国の大手金融機関への訪問を優先したことは、それを確認するよい例だ。
北朝鮮は、中国やロシアの庇護(ひご)を取り付けつつ、核兵器を保有し、体制維持を図りたいだろう。
文政権は北朝鮮との融和を重視している。
その姿勢が続く間、企業は朝鮮半島情勢を警戒せざるを得ないだろう。
さらに、生粋の左派政治家である文大統領が、企業の活力を高め得る政策路線を取るとも考えづらい。
文政権下の韓国において、各国企業が長期の目線で資金を投じ、事業を展開することは一段と難しくなる恐れがある。
目下のところ、文政権がこの展開をどう回避できるかは予見が難しい。
徐々に、韓国経済の低迷は長期化する方向に進んでいるように見える。
(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

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