武漢医師の死が暴いた中国の言論統制――新型コロナ被害拡大を招いた全体主義社会の現実
2020年2月11日発信。産経新聞の記事をもとに、原因不明の肺炎に早期警鐘を鳴らしながら「デマ」として処分された武漢市の医師の死を受け、中国国内で言論の自由を求める声が高まっている状況を紹介する。言論統制、死者数への疑念、現地調査を行った中国人弁護士への強制隔離措置を通じて、全体主義国家の隠蔽体質を批判する。
2020-02-11
早期に原因不明の肺炎への警鐘を鳴らしながら「デマを流した」として処分された湖北省武漢市の医師が感染して死去したことを受け
今、もっとも、まともな新聞は産経新聞であることを証明する記事が今日も幾つかあった。
見出し以外の文中強調は私。
中国、高まる言論統制批判
【北京=西見由章】新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国で、「言論の自由」を求める国内世論が高まっている。
早期に原因不明の肺炎への警鐘を鳴らしながら「デマを流した」として処分された湖北省武漢市の医師が感染して死去したことを受け、言論統制社会が被害の拡大を招いたとの認識が広がっているためだ。
当局による公表死者数への懸念も広がる中、病院や火葬場などを現地調査していた中国人弁護士が当局から「強制隔離」措置を受けたことも判明した。
「ウイルスの感染力は強くないとデマを流した当局者の責任は問わないのか」
中国版ツイッター「微博」には、7日に死去した李亮医師(33)への追悼に加えて、当局の言論統制への批判が削除されないまま残る。
「声を上げる自由を与えよ。
これは憲法がわれわれに付与した権利だ」といった直接的なコメントもある。
削除しきれないほど多いのが原因とみられるが、これまでは考えられなかった事態だ。
李氏が死去した7日には微博に「言論の自由を希望する」とのハッシュタグが登場、削除されるまで数時間にわたり5千以上のメッセージが寄せられた。
1989年6月、北京で民主化運動が武力弾圧された天安門事件は、同年4月に病死した改革派、胡耀邦元共産党総書記の追悼活動が発端となった。
中国では象徴的な人物の死が社会運動に発展することが繰り返されており、習近平指導部は警戒を強める。
世論の一部は、当局が公表する新型肺炎の死者数にも疑念を抱く。
10日午前0時時点の死者は中国本土で908人、武漢市では681人とされる。
ただ疑い例のまま自宅などで死亡した患者を含めると、新型肺炎による実際の死者数は大幅に膨れ上がるとの見方だ。
中国人弁護士で「公民記者」としても活動する陳秋実さん(34)は1月24日から武漢に入り、米系SNSで現地の病院などの状況を積極的に発信してきた。
陳さんは病院や自宅で死亡した患者の遺体が、葬儀会社が引き取りにくるまで延々と放置されている実態を確認。
公表数をはるかに上回る死者が火葬場に送られているとの疑念から調査を進めていた。
だが家族によると陳さんは6日、病院で活動していたことを理由に「強制隔離」された。
実態は調査を中止させるための身柄拘束とみられる。
陳さんは以前の投稿で「感染したり、当局に逮捕されたりする覚悟はできている」と語っていた。