沈黙する水辺と歴史の気配――長居植物園とショスタコーヴィチ:交響曲第11番《1905年》第1楽章
長居植物園の睡蓮、アジサイ、アオサギ、そして初夏の光と水辺の気配によって構成した作品です。
音楽は、ショスタコーヴィチ:交響曲第11番《1905年》第1楽章。
6月20日の大阪フィルハーモニー交響楽団定期演奏会、フェスティバルホールでの実演に向けた予習として、この作品を制作しました。
ショスタコーヴィチの交響曲第11番《1905年》は、歴史の沈黙、民衆の記憶、遠くから迫る不穏な影、そして巨大な運命の気配を内包した作品です。
第1楽章は、まだ何も起きていないように見えながら、すでにすべてが始まっている音楽です。
静けさの奥に、歴史の重みが沈んでいる。
その緊張感と、長居植物園の水面、花々、鳥の姿が、私の中で自然に重なりました。
睡蓮の白。
アジサイの青と紫。
水辺に立つアオサギの孤影。
それらは単なる美しい風景ではなく、音楽が呼び起こす沈黙、記憶、そして時代の気配を受け止める存在として、私の目の前にありました。
使用した演奏は、ベルナルト・ハイティンク指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団。
その深い響きと冷徹な構築力は、この交響曲の第1楽章が持つ、凍りついた歴史の時間を見事に浮かび上がらせています。
写真は94枚。
演奏は第1楽章のみ。
6月20日、フェスティバルホールでこの曲を聴く前に、私自身の眼と耳で、あらかじめこの音楽の世界に入っておくための作品です。
撮影日時:2024年6月5日
撮影地:長居植物園
音楽:ショスタコーヴィチ:交響曲第11番《1905年》第1楽章
演奏:ベルナルト・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団