不記載問題を煽り続けるメディアに、当該議員をどう扱うかと問われた政治家は、ポピュリスムの流れの中で厳しいことを言いがちだ。 その典型が石破氏である。

以下は本日発売された週刊新潮の掉尾を飾る櫻井よしこさんの連載コラムからである。
本論文も彼女が最澄が定義した国宝、至上の国宝であることを証明している。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読である。

総裁選出馬演説、抜群の高市早苗氏
9月9日、高市早苗氏が自民党総裁選挙に正式に名乗りを上げた。
「サナエあれば、憂いなし。」の標語を背に熱を込めて語った90分はいかにも高市さんらしかった。 
会見の内容は文句なしだ。
経済安全保障担当大臣として所管してきた事案に加え、年来のキャリアの実績を十分に示して、すでに出馬を表明している候補者の中で群を抜いて充実した演説だった。 
9月10日時点での自民党党員の調査では34・9%が石破茂氏を支持、23・2%が小泉進次郎氏、15・9%が高市氏、5・5%が小林鷹之氏だ。 
大きな流れで見ると、党員支持は相変わらず石破氏がトップ、進次郎氏が差を縮め、高市氏は微増でもう一息だ。
小林氏は前回10%を超えていたが勢いに翳りが見える。
高市氏は政策を語り、質問に答える中で、自分の前に立ちはだかる石破、小泉両氏らの主張をひとつひとつ打ち消した。
質疑応答でマイクを握った朝日の記者は政治資金不記載問題を問うた。
朝日は、政治資金問題を「裏金問題」とし、不記載議員らの追及に執念を燃やし続けている。
不記載問題を煽り続けるメディアに、当該議員をどう扱うかと問われた政治家は、ポピュリスムの流れの中で厳しいことを言いがちだ。
その典型が石破氏である。
氏は総裁になれば、不記載議員一人一人から自分が直接事情を聴き、選挙で党が公認するか否かも厳しく吟味すると語った。 
他方、高市氏は「自民党で既に処分済み」という全く別の見方だ。 
「8段階の処分があるが、その中で非公認よりも遥かに厳しい処分が5人の方に下されている」 
これは世耕弘成氏らが離党を迫られ、西村康稔氏らが党員資格停止処分を受けたことを指す。
高市氏はこうした一連の措置を非公認よりも遥かに厳しい処分と見た。
その上で、「党内で議論を積み重ね、調査をして、決着した処分を、総裁が代わったからといって、卓袱台返しすることは独裁だと思います」と明言した。
正論であろう。
この稿続く。  
2024/9/5 in Onomichi

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