中野りなについて―敏捷な肉体、絵画との邂逅、そしてバルトークの歴史的名演

中野りな、ナウムブルク国際ヴァイオリン・コンクールの決勝へ――その才能を世界に問う
2026.11.1.
中野りなが、米国ニューヨーク市で開催されている「2026年ナウムブルク国際ヴァイオリン・コンクール」の決勝に進出した。
正式な英語名称は、2026 Naumburg International Violin Competition。
主催はウォルター・W・ナウムブルク財団。
今年は、同財団が創立100周年を迎える記念の年である。Naumburg
大会は2026年10月27日から11月1日まで、ニューヨーク市で開催。
中野りなは、決勝に進出した5人のヴァイオリニストの一人である。
決勝の舞台は、マンハッタンにある92NYのカウフマン・コンサート・ホール。
決勝全体は、現地時間11月1日(日)正午、日本時間11月2日(月)午前2時に始まる。naumburg.org
中野りなの出演は、現在の公式予定では、現地時間11月1日(日)午後3時、日本時間11月2日(月)午前5時。
ピアノ共演はJinhee Park。
出演順は4番目である。
開始時刻は予定であり、変更される場合がある。
決勝は公式サイトでライブ配信され、日本からも視聴できる。2026 Naumburg International Violin Competition
私は、中野りなを超弩級の天才であると考えている。
今日は、その理由を論じたい。
敏捷な肉体、絵画との邂逅、そしてバルトークの歴史的名演
2026年2月28日(土)、14時開演。
ザ・シンフォニーホールで開催された、日本センチュリー交響楽団第296回定期演奏会。
指揮は鈴木雅明。
中野りなが演奏したのは、コルンゴルト《ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35》だった。
私がこの演奏会を知ったのは、チケットが発売されてから、だいぶ経ってからだった。
だから、一階席の前方で残っていたのは、最前列だったが、左端に近いサイドの席だった。
オーケストラを聴くには、最悪の席だった。
ただし、私は中野りなのヴァイオリンが聴きたかったので、それなら最悪ではないと思って参列した。
中野りなの演奏を生で聴くのは、この時が初めてだった。
この時、私は非常に驚いた。
私は、かつて、陸上部の先生について鍛えれば100メートルを10秒台で走れると言われたほどの肉体に恵まれて生まれた人間である。
中野りなが、そんな席にいた私の目の前を通っていった時、非常に驚いたのである。
何という敏捷な肉体であることか。
まるでピューマか、チーターのような敏捷な動物が、目の前を通っていった。
そんな感じがしたのである。
後に彼女の経歴を見ると、なるほど、納得ができた。
彼女は幼少の頃から、バレエも習っていた。
彼女のあの身のこなしを見た私は、今、こう確信している。
彼女はバレリーナになっても、一流、あるいは超一流のバレリーナになっただろう、と。
かつてベートーヴェンは、音楽は至上の芸術である、芸術の中で最も優れたものである、と言った。
それは、ベートーヴェンの時代には映画がなかったからである。
詩、小説、絵画、いずれも肉体を持っていない。
肉体とともに奏でられたり、肉体とともに聴くものではない。
音楽だけが肉体性というものを有していたから、至上のものとしたのである。
中野りなは、ジュリアード音楽院の特別奨学生として留学している。
先般、彼女は、ニューヨーク近代美術館に絵画を見に行った際の写真を掲載していた。
私も一度は行きたいと、本当に思っている場所である。
大阪公演から、しばらく経った頃のことだった。
私は、その写真を見ながら思った。
中野りなという超天才が、あのようにして世界最高峰の絵画の数々を世界最高峰の美術館で観る。
そのことだけで、彼女の音楽は一段と進化し、深まっていくだろう。
私は、そう確信した。
そして、先般のインディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで、ファイナリストとして残った彼女の演奏を聴いた。
課題曲の中から彼女が選択した曲目を彼女が演奏した主催者がリリースしてくれた映像は音質も非常に素晴らしかった。
私は深く感動した。
心を揺さぶられた。
ああ、中野りなは、いよいよ本当の本物になってきたな、と。
最後の課題である協奏曲で彼女が弾いたバルトークは歴史的な名演だった。
21歳の中野りな、19歳の村田夏帆、15歳のHIMARI。
今、世界の最高峰が日本にいるという至福を、私は感じた。

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