「文明のターンテーブル」と日本社会への提言

2010年08月19日
前述の親友は、今、日本の某大企業アメリカ支社の幹部をしている.
日本に居た時、何度か食事を御馳走に成った細君(別嬪です)は、日本に居た時より遥かに伸び々した雰囲気で本当に自由と幸福を満喫している.
小さかった娘さんは米国最高の女子大、ジョン・ホプキンズ大学を卒業して、今頃は米国で素晴らしい活躍をしているはず.
既述のテキサス、オースティンに住む早稲田出の本当の紳士も、日本に居る私たちには持てない、伸び々した雰囲気と笑顔で人生を送っている.
ハワイ、ラナイ島のマネレ・ベイで、フルバックから打ち合いをした、S商事出身で、一緒だった米国人のパートナーと、米国で会社を設立、長い米国暮らし.
O大学法学部を出て或る商社で仕事をしていた前述のD君と、既述したように荒野に向かった僕が…人生の仕事として不動産を選択することとなった大手デベロッパーに居た時…僕は同級生達の間では所在不明の人間で在ったのです…再会したのは地下鉄淀屋橋駅のプラットホームだった….
NYで弁護士をしていた彼と日本で再会したのは、愈々、日本が不良債権の山で、大変な状況に成っていた時…お互いに1人だった…北新地の路上でバッタリ.
あまりの事に、最初は幽霊かと思ったほど…その後で爆発的な嬉しさが訪れたのは言うまでもなく、当時、行きつけの店だった北新地有数の割烹で食事.
彼が携帯で細君に僕と出くわし一緒に食事をしている事を伝えた後、僕と電話を代った…結構長い空白の時間の後なのに、彼女は寸鉄人を刺すが如くに、僕の声に、こう言った、「どうしたの、情けない声をして」.
米国暮らしが日常と成って、何のてらいもなくストレートに感じたことを言った訳ですが…経営者として本当の苦境に立たされ出した僕の心が声に出ていたのでしょうね.
日常に会っている人が誰も気が着かないのに.
さて.
縁は異なものと、更に思ったのは、翌日は、お互いに東京で仕事.
おまけに宿泊のホテルは、彼は全日空、僕はオークラ.
坂を挟んで目と鼻の先.
翌日、東京で昼食の約束を交わし、なんとも不思議で、この上なく楽しい夜を終えたのでした.
この夜、僕が招待した割烹と、その後に、彼が、僕の歌を聴きたいと言うので向かった店の事は後日.
翌日、D君と僕は、オークラから全日空に向かう坂道を歩いていた.
「Kisara君、娘が大学生になったら腕を組んで歩くのが僕の一番の夢だっだのだが、それは全くの空夢…高校生の時から、家に帰ってきたら、彼氏の話ばかりでガックリも良いところ」.
「おまけに、この間なんか、大学入学祝にパソコンをせがまれたから買って上げたのだが、何と2,000ドルだぜ、2,000ドル!」.
彼の幸せな落胆(笑)とは裏腹に、僕は思っていたのでした….
日本の家庭で…帰宅した高校生の娘が口を開けば新しい彼氏のことを話せる様な家庭が、一体どれ位有るだろうか?数えるほどしかないだろうな、と.
日本は、こういうアメリカを真似るべきであって、形としての、バースデー・パーティ(お誕生会)等と言う事を、プチブル臭ふんぷんで真似るべきではなかったのだと.
読者諸兄の中に「うちはそうだよ」と言う家庭が有ったら、それは本当に御同慶の至り…僕は、90%以上の家庭が本当の対話は無い家庭だと知っているつもりだから.

D君が弁護士を辞めて、日々研究、技術の革新に努める…そうしなければ衰退する日本の大企業の北米担当責任者という職を選んだ理由は、僕は聞かなくても分かる.
日本に文明のターンテーブルが廻って…何度も言うように焼け野原に成ったから、あの400万人が死んでくれたから、頑張った奇跡の復興の結果…日本が繁栄のチャンピオン国になった時、様々に米国に投資を開始した.
彼は所属していた有名法律事務所で、立場上、日本マターを扱う事が多かったはず.
最初は日本人として気力を感じる仕事だったはず.
前述した、北新地での偶然の、信じられない再会の時は、どうだったか.
彼の細君が、僕の声の響きで状況を感じたように、彼もまた、日本勢の敗戦処理だけの仕事の日々だったはず…覇気を失った後ろ向きの仕事ほど、人間の心を蝕むものはない.
例えば、決してキャリア組としてではなく銀行員としての人生を選択した人の人生は、この20年、楽しいものではなかったと想像する…無論、大半の人は、その時に労働者層である自分は、己の幸福、家族の幸福だけを考えてい良い事に気が付き、違う幸せを生きて来たのだと思うが.
今のエリート層の罪は本当に深く、わたしたちの国は、20年を経た今もなお、危機から脱却できない…何故?当の本人たちが、今もなお、支配層=エリート層に居て、毎日、阿呆な情報、阿呆な番組ばかりを流しているからだ.
僕は今、本当に思う.
あなたたちは天国には行けない、と.
ラクダが通る穴より貴方たちが通る穴は狭い、と.
何故?国を、地方を疲弊、衰退させ、多くの若者が搾取され続けるのを横目に、毎年30,000超の人間…一次産業=漁業、農業、工業等=従事者が多い…が自殺し続けているのを横目に、精神年齢13歳の番組を作り続け、お茶らけ倒し、ふざけ倒し、別嬪のお姉ちゃんをはべらせて.
それでいながら、政治については、自分が、正義の、民主主義の代弁者の様な顔をして…東京に6局も集まって情報の東京1極集中を推進し、中央集権国家を完成させながら…民主主義の守護神の様な顔をして…権力闘争劇を煽り、その様に仕向け、TV映りが良い、センテンスが短い等の、政治家の在るべき本質とは何にも関係ない所で人気を煽り…正に衆愚政治そのもの.
この20年を作った張本人たちが、今もなおエリート層に君臨しているのだから、尚更、僕の舌鋒は鋭くならざるを得ないのだ.
松下政経塾の洟垂れ小僧と言うのも、そういうマスコミの間で、鼻息荒く、物を言う者が多い貴方たちも、18年前に、あの正義感の大合唱に加わった者たちではないのかと僕は思うからだ.
蓮舫だって、そうではなかったかと思うからだ.
マスコミなんぞの事を意識している暇はなく…難儀だと思う、この愚か者たちのマイクや視線に常に晒されるのは…貴方たちが思っている以上に、遥かに深い所から思索を続け、考え続ける事以外に、貴方たちが贖罪に至る道はないと僕は思う.
真実は貴方たちが思っているほど甘くないし、とても重大…世界に繋がっている問題だからだ…僕が洟垂れ小僧と言うのは、己と周りの日本だけを考えていて、言わば「世界精神の一かけら」と言うのものが、これまでの所では、貴方たちから感じた事がないからだ…常に世界を見ている眼差しを貴方たちから僕は感じた事が無い…この国のマスコミを意識した眼差しだけは常に感じるが.
蓮舫氏を論難した訳ではなく、彼女が人気を博しているのは…彼女が出自的に自然に持たざるを得なかった…世界を見やる眼差しが彼女の中には宿っているからだろうと僕は思う…18年前は彼女はまだ学生に等しかったでしょうし.
僕は周囲の人に、時々、こう言う事を言うのです….
○○さん、ハーフってなんで美女、美男子に成ると思う…僕の知ってる限り、出会った限り、ハーフで不細工と言うのは見た事がない…一番凄かったのは、だいぶ前に、ハワイ、アラモアナの靴屋で見かけた親子…お母さんは多分フィリピン人…申し訳ないけどジャガタラ芋の様な顔だった…所が娘さんの美しさたるや、もう最高だった…体つきもお母さんとは正反対の、スラリとした超美人….
2,000年前に、キリストは何て言ったか?人類を救うのは家族愛なんかではない、隣人愛なのだ…汝の隣人を愛せよ…そう言ったのです…パゾリーニが「テオレマ」で「王女メディア」で描き、高橋和己が王土愼か誰かについての、目の覚めるような本の中で書いたように.
国際結婚と言うのは、ただそれだけでエゴイズムを相克している…だから神様がご褒美を与える…その結果としてハーフの人たちは皆美しい….
日本でも「東男に京女」って言うでしょう.
人間は離れれば離れるほど美人、美男子は言うに及ばず、優秀な人間が生まれてくる.
狭い場所、狭い地域に在るものは何か?エゴイズムなのです.
エゴイズムが支配するのです.
だから狭い場所、狭い地域に居る者はロクな者じゃないんです.
日本のマスコミとは、同じような連中…早稲田政経や東京六大学出身者が集まって凝り固まって、同じような事を言っているんでしょう?.
官僚とは、同じような連中が…東大出…近年は純粋培養型=小学生から東大志向=も多く成っているはず…霞が関に集まって凝り固まって.
同じように考えるんでしょう?.
皆、エゴイズムにからめとられて雁字搦め.
その事に気が付かなければ日本は終わる.
変わったはずの時代も止まる.
が、貴方たちが止めようとしても、僕は絶対に止めさせない.
残りの後半生を死ぬまで書き続けるぞ.
私たちの国から愚かしさのかけらも無くなるまで、僕は書いて書いて書き続けてやる.
己の事のみを考える馬鹿野郎どもが1人も居なくなるまで.

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