20年前の様に…誰も言及しなかった重要な事 ― 官僚力の低下と日本停滞の本質

2010年8月21日。戦後40年の奇跡的復興を支えたエース官僚たちは、20年前を境に民間に流出し、残ったのは前例踏襲と保身に長けた人材ではなかったか。日本の20年停滞は官僚力の低下に原因がある可能性を指摘し、官僚白書・日銀白書の作成を提言。自民党歴代総理が持っていた官僚把握力と比べ、民主党政治家はマスコミ対応に偏重し、この作業を怠った。総理の「器」とは何かを問い直す鋭い論考。

2010年8月21日の視点から、過去20年間の日本の大停滞の根本原因を、政治家ではなく、官僚の質の変化に求める。バブル期に優秀な官僚が民間へ流出したことで、国を動かすエース級の人材が失われ、保身に走る凡庸な官僚が残ったのではないかと推測。戦後の奇跡的な復興を支えた歴代首相が持っていた「官僚を把握する能力」こそが、リーダーの真の資質であったと指摘し、現状の政治家がその資質を欠いていることを批判する。

20年前の様に…誰も言及しなかった重要な事。
2010年08月21日

戦後40年間の日本の奇跡的な復興に大きな力を発揮した例えば宮澤喜一や我が母校の大先輩A氏たちや、その後輩達が官僚であった20年前までと、今の官僚たちは同じ能力の人たちなのでしょうか?

日本の最優秀選手たちが、本当に20年もの大停滞をもたらすものでしょうか?

25年前にマスコミがバブルとのみ名づけた時代。自分たちよりも能力はずっと下だと考えていた同級生や後輩達が、莫大なお金を稼ぎだした時代。

明らかに自分より能力が劣る自民党の政治家に使われることに対する疑問や嫌気が高じて、遥かに高い報酬が見込める民間に転出した官僚の数と、その資質…各省のNO1クラスが、ごそっと抜けたのかどうか?…日銀に於いても同じこと。

私たちは、今こそ、そこを検証する官僚白書、日銀白書を大至急作成すべきだと僕は提言する。

実は、20年前から、解決すべき課題に対して、国の繁栄の為に果敢な決断が出来る、各省のエース級がごそっと抜けていて、前例踏襲型オンリーの地方役人に等しい様な発想しか出来ないが、己の保身…老後に至るまでの天下り先の確保には長けた様な官僚が多数残ったのではないか?

この20年にも渡った悲劇は、だから起きたと考える方が自然なのではないか?

とにもかくにも戦後40年の奇跡的な復興をもたらした自民党の歴代総理大臣たちは霞が関の優秀な官僚の全てを把握していたはず。その能力や資質、家族構成に至るまで。

実は、それこそが総理大臣に成れる資質だったのではないだろうか?

彼ら歴代の総理大臣(18年前までの)に比して、言うまでもなく政治家としては未熟な民主党の政治家は、マスコミに対する意識のみが過剰で、この作業を全くしてこなかったのではないか?

本来なら、この夏休みに、そういう作業をしているべき管首相が、マシな雑誌の番記者、事情通の記事に依れば、オンラインの囲碁ゲームを楽しんでいたはずだと…。

この文章もまた極めて重要な指摘だと私は思う。

自民党の没落とは、18年前を持って、そういう総理大臣の資質、資格を持った人間が払拭してしまっていた事に依るのではないか?

敵を知り、己を知れば百戦危うからず…敵を知らず己を知らず、だったから、日本は20年負け続けたのではないか?…

世間では、それを器と呼ぶのではなかったか?

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