京都訪問を断念させた中国大気汚染と日本の美意識

四季折々に変化する京都を訪ね続けてきた筆者が、中国から飛来した大気汚染の影響で訪問を断念。
京都の庭園に表れる日本人の美意識と公共心を語り、大気汚染を「底知れぬ悪と嘘の集合体」と捉える思想的考察。

2013-01-30

思う所あって京都訪問を続けている。
四季折々の京都を歩く。
否、時々刻々、日々刻々に変わる京都を歩く。
私の写真は、1,000年以上、営まれ続け、磨き続けられた叡智を世界に伝えようとするものである。

人は強欲の為に生きているものではない。
京都の庭園が伝えているのは、日本各地の美しさであると私は書いた。
京都の庭園は、日本人が1,000年以上にわたり育み続けてきた美意識を表現しているのだと言っても過言ではない。
日本人の心と魂がそこに在るのだと言っても過言ではない。
だから日本人は公共心を育めたのである。

その京都に今日は行けなかった。
昨夜の「ニュース23」が伝えたように、今日の関西は中国から飛来した大気汚染物質に覆われているからである。
今日の大阪は、まるで光化学スモッグに覆われたかのようで、すっかり太陽を覆い隠していた。

撮りたかった写真が撮れないだけではない。
これでは健康にも良くない。
残念ながら、京都行きは中止した。

中国の、あの大気汚染の酷さは一体何なのか。
そう思われた方は多いと思う。
あれこそは、一人一人の「底知れぬ悪」や「まことしやかな嘘」が集合体となったらどうなるかを指し示しているのである。

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