2013年、日本経済再生への提言:学者の「ご威光」と為替安政策の真実
林真理子×和田秀樹対談に見る東大の「純粋培養」批判、そして韓国に学べ論への痛烈な反論。サムスン躍進の真因は為替安政策であり、日本再生の鍵は購買力平価111円までの円安政策にあることを説く。
「純粋培養」の東大教授と「通貨安競争」を軽視する経済論:2013年からの提言
2013年時点の日本の状況について、週刊朝日での林真理子氏と和田秀樹氏の対談から、東大教授のキャリアパスが社会との乖離を生んでいるとの見解を紹介。また、テレビ番組での「韓国に学べ」という論調に対し、サムスンの成功は為替安政策によるものであり、日本も同様に徹底した経済政策を採るべきだと主張しています。
2013年1月
昨日、届いた週刊朝日を読んだ。
林真理子の連載対談に和田秀樹が登場していた。
我が意を得たりと思う箇所が幾つも在った。
先程、読み返して、大笑いしたのである。
前文略。
林
東大法学部卒、東大助手、東大助教授、東大教授の4行……。
和田
そう。その下の人は東大法学部の大学院に行って、私立やほかの大学の教授になる。だから東大というのは純粋培養で、よその経験がない人ほど偉いわけですよ。
林
ハーバードなんかとキャリアが違うわけですね。
和田
ハーバードはよその大学で成功した人が教授になったり、企業で成功したり、かつては上院議員をやってたり、そういう人を教授に引っ張ってくるんです。
社会のことをまったく知らない学者が、東大教授というご威光で審議会の委員になって勝手なことを言って、世の中に害をまき散らしているのが日本なんです。
後略。
ここで大笑いしたのだった。
2013-01-05
元旦の朝、早々に、テレビ朝日は名物番組を放送していた。
まともに観ていたのでは睡眠不足は当然だから、録画しておいた。
後日、これを観て、私は、「文明のターンテーブル」の正しさを100%確信したのである。
この番組について言えば、司会者の元気さが、長寿の秘訣だろう。
この番組をみている方々は、私の視点は持っていないはずである。
この番組に出ていた或る御仁は、その見識や人物以上に、何故か、有名と成った人物である。
或る箇所で、例に依って、韓国を引き合いに出して、日本もそうせよ、と言う論を披歴していた。
私は、彼に代表される様な、「日本の失われた20年」に反比例して有名に成ったような方々に言いたいのである。
韓国に学べというのなら、あなた方とは全く違う事を学ぶべきだと私は言う。
10年前に、アジアを襲った通貨危機で韓国経済は実質的に破綻した。
この時に、韓国経済を救ったのも、日本であることは、きちんとした知識をお持ちの方なら、分かる事。
さて、
たった10年前に潰れかかった企業でもある、サムソンが、たった10年で、日本が世界に誇る大手電機メーカー9社の合計利益を上回る等と言う、普通は、有り得ない事に何故成ったか。
TOEICが900点以上の社員を採用した等と言う様な事に在るのではないことは、余程の阿呆でもなければ分かる事である。
何故、そうなったか。
韓国政府が、なりふり構わぬ為替安政策を執り続けたからである。
どれほどなりふり構わぬものであったか。
サムスンと日本の大企業の収益力の差が一気に拡大した、この数年では、特に、円がドルに対して、円高どころか超円高になって行く間に、韓国の通貨であるウォンは、その価値を半分にまで下げたのである。
つまり、
こちらが30万円で売るものを韓国は15万円で売ることが出来た。
テレビ画面の画質の差とは、決して甚だしいほどのものではない。
じっと目を凝らして見れば、やっぱり違うな、画面が少し暗いな、と言う位のものである。
日本のテレビは30万円、サムソンは15万円、こんなの競争にもならない。
それが単純にして本当の真実である。
その事について、日本を駄目にした張本人達は、全く、言及した事がなかった。
それどころか、為替安競争はいつか来た道、等と言って、韓国や、中国の為替安政策を援護した。
韓国に学べと言うのなら、やっと正しい経済政策を執り出した首相に対して、まだまだ足りぬぞ、韓国がやったことは、こんなものではないぞ。
韓国に学んで、とことんやれ。というべきなのである。
真実は、私の、「文明のターンテーブル」を読んで、OECDが正式に算定している現在の購買力平価である、1ドル=111円になるまで、とことんやるのだ、というべきなのである。
いまだに購読されていなかった皆さま方も、今直ぐに、「文明のターンテーブル」を購読すべきなのである。
さすれば、日本と世界は、全て分かる。