醜悪にしているものこそ、上記の歌に顕著な、野郎自大なエゴイズムなのである。
世界で、たった一つだけの花、という歌が流行っていた時、実は、私は、またか、と、苦々しい思いで、こういう有り様を眺めていた。
歌詞の幼稚さもさりながら、何よりも、そんな事の戯けさ加減は、例えば、この、あらゆる意味に於いて、日本一どころか、世界有数である京都府立植物園に、入った瞬間に、上記の歌の戯(たわ)けさ加減は、直ぐに分かるだろう。
この世に、たった一つだけの花、などというものはないのだということ。
それどころか、本来は、全てが美しいのである。
人間が、それを醜悪にしている訳だが、…醜悪にしているものこそ、上記の歌に顕著な、野郎自大なエゴイズムなのである。

2012/6/16、京都府立植物園にて。