米陸軍が起草した日本国憲法――なぜ日本だけが改憲できないのか

高山正之氏は、憲法9条を含む日本国憲法が「米陸軍によって書かれた」事実を海外メディアが認めている点を指摘し、日本だけが改憲困難なのはアメリカの意思によるものだと論じる。朝日新聞的な「解釈変更は民主主義の危機」という主張を批判し、AP通信やニューヨーク・タイムズが “American-drafted Constitution” と報じたことを引用。戦後日本が「日本人が書いた憲法」と教えられてきた歴史的前提が誤りであることを示す内容。

Japan’s Constitution written by the American Army (米陸軍が書いた日本国憲法)

2015年10月04日

以下が、昨日、言及した、彼の見事な論説である。

「アメリカと中国は偉そうに嘘をつく」高山正之 1300円、徳間書店、初版、2015年2月28日。

P222からp229より。

黒字強調は私。

日本だけは改憲できないとアメリカが決めた  

「軍隊も交戦権も放棄した憲法九条を閣議決定だけで武力行使できるように解釈を変えるのは間違いなく違法で、日本の民主主義を危うくするものだ」「憲法解釈は閣議決定でなく、国会で十分議論し、国民の合意を得て行うものだ」
この朝日新聞みたいな主張は米カンザス州の田舎大学准教授クレイグ・マーティンがジャパン・タイムズに載せた論評だ。
つい昨日まで黒人奴隷を使っていた国の人間に民主主義がどうのなんて言われたくもないが、この傲岸な法学者はこうも言う。

「日本の改憲規定は難しいというよりはほとんど不可能だ」  
よその国が自由に改憲しているのになぜ日本だけ不可能なのか。  

この最も大事なことを日本のどの新聞も書いていないが、例の集団的自衛権を認める閣議決定のあと外電がそのヒントを結構、堂々と報じていた。  

例えばAPは「日本はその軍事力を抑え込んできた米国製憲法(American-drafted Constitution)からやっと一歩を踏み出すことになった」と書く。

「米国政府の指図に従って書かれた(written under the direction of the United States)憲法」は 「日本に戦争を永久に放棄することを命じている」と続く。 

「安倍の憲法解釈はアジアの緊張を高める」と題したニユーヨーク・タイムズの社説(七月二日付)も「Japan’s Constitution written by the American Army (米陸軍が書いた日本国憲法)」と書く。 

これまで日本では「現行憲法はGHQの指導で松本烝治らが書き、国会の承認を経て成立した」あくまで日本人が作成した説に立ち、学校でもそう教えてきた。 
この稿続く。

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