ゴーン捜査を批判する仏メディアと弁護士に問う——中世も知らず日本を非難する欧州の偽善
日産を食い物にしてきたカルロス・ゴーンの逮捕・勾留を「人質司法」と非難する仏メディアの無知と偽善を高山正之が痛烈に論破。
スターリン時代の実態、中世ヨーロッパの拷問と魔女裁判、そして欧州の歴史的残酷さを詳細に引き、現代日本の司法を中傷する欧州側の倒錯を暴く必読の論考。
以下は、日本人よ!目覚めよう プーチン・習近平・金正恩 朝日新聞の嘘を暴く、と題して、2022年9月1日に出版された高山正之の著作からである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。
その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。
『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』
彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。
高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。
私が、今の世界で、最もノーベル文学賞に相応しいのは、高山正之を措いて他にはいない、と言及している事の正しさを、本論文も見事に証明している。
日本国民のみならず世界中の人達が必読。
ゴーン捜査を批判する仏メディアと弁護士に問う
世界的経営者と自認するがまともな日本人ならうんざりだ
「日本の司法は人質司法だ」と
日産を食いものにしてきたゴーンの勾留についてAFPの元東京特派員フィリップ・リエスは「100日以上も勾留し自白を強いるのは共産党政権下のポーランドよりひどい」(仏レゼコー紙)と毒づいた。
日本の司法はまるで人質司法だと。
だから被疑者は耐え切れず自白させられる。
「99%以上という自白率はスターリン治下のソ連よりひどい」とも。
お言葉だが、スターリン治下では裁判などない。
スターリンは気が向くと誰かを執務室に呼びつけ、その場でただの死刑か拷問付き死刑かを宣告する。
執務室には「バケツとモップを持った士官が控え、宣告を受けて失禁する者の後始末をした」と斎藤勉『スターリン秘録』にある。
ゴーンが取り調べで失禁したとは聞いていない。
「家族と面会させない日本の司法はまるで中世」と別の仏紙も腐す。
ここでいう中世とは「5世紀の西ローマ帝国滅亡から15世紀、東ローマ帝国がオスマントルコに滅ぼされるまでの1千年間」を指すと思われる。
その時代、欧州では魔女の嫌疑をかけられるとまず、18リットルの泥水を呑まされ、次に親指責めで指を砕かれ、真っ赤に焼けた鉄靴を履かされた。
そういう訊問に耐えられず自白すれば財産は没収され、本人は火炙りにされる。
天地創造を否定したジョルダノ・ブルーノも火刑に処され、彼とは学者仲間のガリレオは屈して地動説を引っ込めた。
ただ中世の終わりを人々が「人道や公平な裁判を意識するようになった」と規定すると、15世紀どころか300年も先、19世紀の入り囗までが「中世」になる。
実際、18世紀のハプスプルグ家の女帝マリア・テレジアは、魔女審問に使う親指責め道具の規格を決めている。
欧州最後の魔女の火炙りは1782年スイスで執行されている。
この稿続く。