東ティモール「日本軍占領」という朝日の大嘘――油田利権と白人支配が生んだ独立運動の深層
定期購読専門誌『テーミス』掲載の高山正之コラムでは、東ティモールをめぐる「日本軍による4万人虐殺」や「占領」といった朝日新聞発の通説が、後藤乾一・早大教授らによる虚構であると指摘する。
日本軍の駐留経緯や島民との関係、インドネシア併合と独立運動の実態、海底油田利権をめぐる白人と混血エリートの思惑、そして朝日の表記操作「グスマオ/グスマン」に至るまでを辿り、「反日プロパガンダ」とメディアの責任を抉り出している。
定期購読専門誌『テーミス』掲載の高山正之コラムでは、東ティモールをめぐる「日本軍による4万人虐殺」や「占領」といった朝日新聞発の通説が、後藤乾一・早大教授らによる虚構であると指摘する。
日本軍の駐留経緯や島民との関係、インドネシア併合と独立運動の実態、海底油田利権をめぐる白人と混血エリートの思惑、そして朝日の表記操作「グスマオ/グスマン」に至るまでを辿り、「反日プロパガンダ」とメディアの責任を抉り出している。
以下は、定期購読専門月刊誌テーミスに、東ティモール「日本軍占領」と朝日新聞また「嘘」を垂れ流す、と題して掲載されている高山正之の連載コラムからである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読。
独立運動は油田利権の独立狙うポルトガル混血児が主導した
早大教授が「4万人虐殺」の嘘
高市首相は就任後直ぐにクアラルンプールに飛んでASEAN首脳会議に飛び入りした。
各国首脳は日本初の女性宰相にそれこそ殺到して歓迎の意を示した。
記念撮影では高市氏を真ん中に加盟国首脳が横並びに手を携えた。
首相のいう「世界の真ん中で咲き膀る日本外交」そのままの構図だが、この晴れがましい姿を朝日新聞は一面トップに飾った。 同紙は「高市を叩け」(本誌先月号)を社是にしたばかりなのに写真部も整理部もごく素直に高市首相の晴れ姿を祝ってみせた。今ごろ社内では社是違反の懲罰が課されているだろう。
首脳会議で最初に高市氏に抱きついたのは加盟したばかりの東ティモール首相シャナナ・グスマンだった。
朝日はその加盟がよほど嬉しかったのか社説で取り上げて「小さく貧しくとも地域から排除しない」と極貧の東ティモールを受け入れたことを褒めあげた。
社説はまた「かつて日本軍に占領され」酷い目にあわせたとも書く。
朝日は社説でも平気で嘘を書く。
この社説も三つも嘘がある。「日本軍の占領」がその一つだ。
朝日は後藤乾一早大教授に「ポルトガル領東ティモールに日本軍が侵攻して島民4万人が殺された」と書かせた。
それが嘘っぱちで、戦前の日本はポルトガルとは良好な関係で、東ティモールへの空路開設も認め、大日本航空が九七式飛行艇による定期便を開設していた。
米英との開戦後、豪蘭軍がこの島に侵攻して大日航職員20余人を拘束監禁したため、日本はポルトガル政府の了解を得て上陸、邦人を救出した。
当時、島民の反乱に困っていたポルトガル政府は日本軍に治安維持のための駐留を要請。
日本側は島民を縛る塩税をやめさせ、禁止されていた農具も自由に持たせる条件で48師団が駐屯した。
野村佳正千葉科学大教授によれば日本軍は島民に水田耕作を指導して「終戦までに1万町歩をつくった」という。
「島民女性を性奴隷にした」説についても「慰安所は朝鮮人経営と島民経営の2軒があった」と性奴隷を否定する。
48師団の士官だった山下真一昭和女子大名誉教授は「島民は日本軍に協力的で、豪州軍の諜報員の潜入を伝えてくれ、村民と一緒に生け捕りにした」
「諜報員は日本側が重装備で待ち受けているように伝えさせ、ときには酒やタバコ食料品を空輸させた」とも。
後藤乾一教授は朝日新聞の求めに応じて「日本軍はスマトラで現地民3千人を殺した」とか自虐ものを多数創っているが、駄作が多い。
この社説の二つ目の嘘はASEANが車アイモールを爪弾きしてきた風な書き方だが、実は東ティモールの方がASEANに背を向け、米豪ニュージランドのアンザス条約機構に入る気だった。
これには人種問題が絡む。
東ティモールは長らくポルトガル人と彼らが島民の女に産ませた混血児ハーフカスが支配していた。
ところが、本国の財政悪化で70年代に東ティモールは捨てられた。
シャナナ・グスマンら混血児は父から白人の顔と土地など資産をもらっているから食っていけたが島民は統一言語も学校も資産もなかった。
「インドネシア=悪者」と誘導し
途方に暮れる島民に手を差し伸べたのがインドネシアだった。
地続きの西ティモールと同じに学校や病院を建て、統一言語ジャワ語も教えた。
島民はインドネシア人になれて喜んだが、混血児たちは「俺たちは白人の血の入った一等市民なのにただのインドネシア人にされた」と騒いだ。
日本の朝鮮併合の後、小作人の常人らと同じ身分にされた両班が不満を垂れたのとよく似る。
そんなとき、目の前の海に海底油田が見つかった。
豪州も強い興味を示したが、採掘が成功しても収益はみなインドネシア政府のものになる。
ここで混血児は一計を案じた。
東アイモールを独立させれば利益を独占できる。
白人仲間の豪州も賛成した。
かくて「島民はインドネシアの圧政に泣いている」という独立運動が始まった。
豪州が支援し、ラモス・ホルタにはノーベル平和賞が出され、白人主導の国際世論が賛同した。
国連が介入してインドネシアが悪者にされて東ティモールは独立を果たした。
国名は「ティモール・レステ」。
「レステ」とはポルトガル語で「東」。
ただ国民の90%はポルトガル語など知らない。
初代大統領にシャナナ・グスマンが選ばれ、豪政府による石油ガスの採掘が始まった。
白人と準日人の国盗り物語はみごと成功した。
朝日の主筆、船橋洋一は白人が一番偉いと思っていた。
だから日本も独立を支援すべきだといい出し、後藤乾一の嘘に乗って「日本軍は戦時中4万人を殺した。その償いに10億ドルは支援しろ」と紙面で脅した。
政府はそれに従った。
いつの間にか「グスマン首相」と
社説の三つ目の嘘がここで出る。
それが「シャナナ・グスマン」の表記だ。
彼の名は典型的なポルトガル人名だから「白人のペテン」の疑惑が出かねない。
それが心配になって朝日は世にも奇妙な「グスマオ」と書いた。
ポルトガル語では「 Gusmão」だ。
ローマ字読みしただけと言い訳もできる。
かくて朝日は彼をずっと「グスマオ」と表記し続けた。
ところが肝心の海底油田が枯渇してきた。
豪州は現金だからそっぼを向きだし、アンザスにも入れてくれない。
で、今は7代目首相となったグスマオが今回、ASEANに出てきて「小さくて貧しい国」の加盟を認めてといった。
高市首相がきたとき、この白人顔のグスマオは白人風に頬ずりしようとして彼女にいなされていた。
それを朝日は「グスマン首相」と書く。
あれ、いつ表記を変えたのか。
嘘に加えて勝手な創氏改名。
呆れたもんだ。