中国文明の正体――賄賂・ウソ・奴隷根性で成立する国家の構造と戦狼外交の内幕

本稿は、高山正之と樋泉克夫(愛知県立大学名誉教授)の対談をもとに、林語堂の『中国=文化と思想』を軸として、中国人社会に根深く浸透する賄賂文化、規則破り、官僚特権支配、奴隷根性、そして戦狼外交に至るまで、その文明構造の本質を鋭く暴く。共産党体制下でも変わらぬ中国人の行動原理と、日本人が決定的に誤解してきた中国像を、具体例と歴史認識を通して徹底的に解明する。

以下は前章の続きである。
中国人の偉大さとは

樋泉 
1935五年に米ニューヨークで出版された、評論家の林語堂による『中国=文化と思想』(講談社学術文庫)には、中国に対する興味深い指摘がたくさんあります。
中国、中国人に興味がある日本人は必読の書でしょう。
たとえば、「勧善懲悪の基本原則に基づき至高の法典を制定する力量を持つと同時に、自己の制定した法律や法廷を信じぬこともできるところにあろう。法律に訴える必要のあるもめごとの95パーセントは法廷外で解決している」 
「(中国人は) 一切の規則、条例、制度を破壊し、あるいは無視し、ごまかし、弄び、操ることもできるのである」 と記し、これを「民族としての中国人の偉大さ」であるとしています。

高山 
いい文章だ(笑)。
日本人は規則をしっかり守ることを是とする。
だから、つけ込まれやすい。

樋泉 
ほかにもこういった文章があります。 
「たとえ共産主義政権が支配するような大激変が起ころうとも、社会的没個性、厳格といった外観を持つ共産主義が古い伝統を打ち砕くというよりは、むしろ個性、寛容、中庸、常識といった古い伝統が共産主義を粉砕し、その内実を骨抜きにし共産主義と見分けのつかぬほどまでに変質させてしまうことだろう。そうなることは間違いない」 
だから今の中国の共産主義はまがいものなのです。

高山 
もともと主義主張などなく、自分の都合のいいやり方で解釈してしまう。
マルクスが中国の共産主義体制を見たら、驚嘆するのは間違いない(笑)。

樋泉 
さらに、林語堂は「中国人はすべて申し分のない善人であり、中国語文法における最も一般的な動詞活用は、動詞『賄賂を取る』の活用である。すなわち、『私は賄賂を取る。あなたは賄賂を取る。彼は賄賂を取る。私たちは賄賂を取る。あなたたちは賄賂を取る。彼らは賄賂を取る』であり、この動詞『賄賂を取る』は規則動詞である」と指摘している。
そういう中国人の実像を日本人はあまりにも知らなすぎです。

ほかにも次のような指摘があります。 
「中国には実際にはただ2つの階級しかない。1つは特権を享受している官僚階級であり、もう1つは税を納め、法に従わねばならない非官僚階級、すなわちただの人である」 
つまり、今の中国の体制は共産党員と非共産党員に分けられるというわけです。
日本・日本人とはまったく違う性質を持っていることを理解すべきです。

「道義国家」ではまったくない。
高山 
中国人はひと言でいえば、奴隷根性が根深く染みついている。
伝統もなければ、歴史もない。
だから、国や町、佇まいを綺麗にしようという公共の精神がまったくない。
奴隷だったため、今いるところを綺麗にしたところで、明日はどこに連れていかれるかわからない。
そのために定着する観念が育っていない。
華僑の「僑」はフラフラして根無し草の意味だと言われるけど、まさにそうだ。

樋泉 
いわば中国人そのものが華僑です。
黄河の中原にいて、その民族がどんどん移動していった。
華僑は中国人が境域外に出ていっただけで、本質は何も変わりません。

高山 
善意などなく平然とウソをつく。
日本人が一番嫌がるタイプの悪い根性の集団が中国人だ。
そこに共産主義が入り込んでいる。
始末に負えない。

樋泉 
林語堂は次のように書いています。 
「中国が今必要としていることは政治家に対し道徳教育を行うことではなく、彼らに刑務所を準備することである。(中略)
官吏たちに廉潔を保持させる唯一の方法は、いったん不正が暴露されたならば死刑に処するぞと脅かしてやることである」 
習近平がやっていることはまさにこれです。

高山 
戦狼外交もそうかな。
たとえば、中国留学経験のある人に聞くと、みながみな、「中国人の中には日本人より優秀な人がいる」という。いないよ(笑)。そんなにたくさん日本人以上の人間がいたら、とっくの昔に中国はもっとマナーと礼儀を知ったまともな国に変わっているはずだ。
でも現実はピルズペリーの言うように豊かになっても何も変わっていない。

樋泉 
そんな中国人が1割いても日本人より多いわけです。
人間にはいい人と悪い人しかいません。
中国人の人口は日本人の12~3倍です。
ということは、頭が悪く根性の悪い中国人が、日本人の12~3倍いるわけです。 
一方で頭がよく根性の悪い中国人も同じようにいます。
そういう意味でも、日本人は今の15倍働かないと、中国に対抗できません。

高山 
高市さんの「慟いて働いて働いて働いて働いて」発言は実に正しいわけだ(笑)。 
かつて安倍晋三が韓国に対して「戦略的無視」を実行したように、中国に対しても敬して遠ざけるべきじゃないか。
日本人は中国とまともに付き合ってはいけない。
付き合うのだとしたら、ユダヤ人のように何が狡猾なのかを理解しており、なおかつ契約を重んじる民を外交官として使うべきだ。
日本人外交官ではかなわない。

樋泉 
前駐中国大使の垂秀夫氏が『日中外交秘録』(文藝春秋)を刊行しましたが、それを読んで1カ所だけ、残念なところがありました。
垂氏は自慢げに中国から若い知識人や官僚を日本に連れてきて、勉強させたという。
それらの連中が「日本は素晴らしい」と称賛したところ、垂さんは「あなたたちは現代の孫文になってほしい」と言ったとのこと。
でも、孫文ほどインチキな人物はいない。
垂さんほどの人でも孫文を見誤っているわけです。

高山 
孫文は科挙に受かっていない。
英語は話せるけど、中国の上に立つ人物としてのイロハがなかった。
米国・コロラド州デンバーで遊んでいたとき、辛亥革命が起こった。
孫文が革命家だったら、すぐさま飛んで中国に戻るだろう。
ところが、孫文は逆にニューヨーク、ロンドンと回って金集めに執心し、年末になってやっと帰ってきた。
革命をネタにした詐欺師で、加えて女にだらしない人物だった。

樋泉 
当時の実業家、梅屋庄吉は孫文の支援者で、現代の貨幣価値で一兆円といわれるほどの莫大な資金援助をしています
国家主義者の頭山満も孫文を手厚く支援しました。
ところが、いざ革命以降は、孫文は日本に後脚で砂をかけるようにしてソ連と手を組むようになった。
この稿続く。

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