中国 社会保険の総収入26%増 他…日経新聞1月21日7面より
中国の5保険 加入者増を反映
【北京=森安健】中国の人事社会保障省は20日、中国の社会保障制度を構成する5つの保険(養老年金、医療、失業、労災、出産・育児)の基金の総収入が2011年に前年比26%増の2兆3700億元(約28兆円)、総支出が21%増の1兆7900億元だったと発表した。
加入者増を反映し、総収入の伸び率は10年の16%を上回った。社会保険は黒字を維持したものの、基金の運用先は銀行預金と国債購入に限られるため、運用利率が2%以下と低いのが課題。
記者会見した同省の尹成基報道官は「次の一手は新しい投資先の開放を検討することだ」と語り、株式市場などでの運用を検討する意向を明らかにした。
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中国財政収入24%増 昨年、企業所得税が急増
健全性を維持
【北京=高橋哲史】中国財政省は20日、2011年の国と地方を合わせた全国財政収入が前年比24・8%増の10兆3740億元(約126兆円)になったと発表した。
企業所得税が急増し、初めて10兆元の大台を突破。財政赤字の国内総生産(GDP)比は1%強にとどまった。先進国が軒亜み債務問題に苦しむなか、中国は財政の健全性を維持。必要に応じて歳出を増やして景気を下支えする考えだ。