「アタック」「ドライ」発売25年…日経新聞1月23日9面より

この春、発売25周年を迎える商品がある。花王の洗剤「アタック」とアサヒビールの「スーパードライ」。バブル期の1987年春に誕生し、失われた20年といわれるデフレや少子高齢など日本社会の構造変化の荒波に飲みこまれずに、トップブランドとして両社の屋台骨となっている。なぜ生き永らえてきたのか。
アタックは25年間に洗浄力の向上、小容量化など改良を20回以上繰り返してきた。「泥んこから皮脂汚れ、匂いなど時代と共に汚れの質、汚れに対する消費者意識も変わる」(尾崎元規花利社長)。
綿密な調査を繰り返し、ブランドカが落ちる気配を察知すると改良を加える。「洗浄力では妥協しない。永遠に改革していく」 (アタック開発に当初から携わってきた神田博至専務執行役員)
…中略。
一方のドライ。発売以来、製造の基本仕様は不変だ。変えたのは、製造から工場一出荷までの期間を20日から最短3日まで短縮したこと。
製造過程で品質検査などを厳格にして実現した。在庫が減り、物流施設の大幅な集約にも役立った。在庫が少なくなる分、正確な販売情報を製造現場に伝える必要がある。「営業と製造の風通しがよくなり一体感が生まれた」(アサヒ元副会長の薄葉久氏)
おいしいビールは鮮度であることは知られており、ファンが広がった。2年前からはマイナス2度に冷やした飲み方を提案。炭酸ガスの揮発と苦みが抑えられ爽快感のある飲み心地になるという。
ビールが苦手な20歳代でも飲みやすく新たな客層を取り込めた。「顧客が求める価値や満足を知り、ドライが持つ潜在力を引き出す」(小路明善アサヒビール社長)

…後略。

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