南シナ海「聖域に」①…朝日新聞1月25日2面より

巨大潜水艦基地 高まる緊張  文中黒字化は芥川。

1年前に訪れた時とは何かが違うと思った。年間約600万人の観光客が訪れる「中国のハワイ」、海南島・三亜。先月末、高級ホテルが並ぶ亜竜湾の砂浜を歩いた。華やかな色の水着でたわむれる海水浴客らを、濃紺の軍服を着た海軍兵が厳しいまなざしで見つめていた。

…中略。

米海軍情報部によると、三亜には射程が8千キロを超える弾道ミサイル「巨浪2」を搭載した新型ミサイル原潜「晋」型が5隻配備されている。

湾の東側の半島には、世界最大級とされる潜水艦と核弾頭の地下格納施設が設けられ、十数力所に海中トンネルがある。湾内には全長960メートルの桟橋があり、中国軍初の空母ワリヤークが遼寧省大連での試験航行を終えた後に配備される予定だ。

中国は、南シナ海を領土の保全上、最も重要だとする「核心的利益」と位置づけている。

…中略。

強硬姿勢は、軍の最高指導機関、共産党中央軍事委員会が昨年、内部で立てた南シナ海戦略に基づく。
第1段階 シーレーン (海上交通路)を支配し、ミサイル原潜が自由に航行できる「絶対安全水域」を確保する
第2段階 豊富な石油と天然ガスを採掘する
第3段階 米軍の影響力を排し、東南アジア諸国に中国への対抗意識を失わせて「聖域」にする南シナ海を「内海」化しようとの思惑だ。

深度のある南シナ海は核ミサイルを積む原潜が身を潜めるのに適する。他国を近づけないようにし、核攻撃を受けた際の反撃能力を確保する狙いがある。」

…次章に続く。

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